漸くの再会 ページ27
ぽつん。
一人、公園で待つ。
体を丸めて、寒さを凌ぐ。
スマホをいじりながら…
サラ「…来てくれるかな…」
…もし…医者の人が…渡してなかったら…
……信じても、疑念が生まれて消える。
直接会いたかったのに…
サトルさんは、朝来てなかったから…
……
サラ「…もしかしたら…
…サトルさんは…もう…」
………
サラ「…………」
私は、そのまま…
軽く眠りについてしまった。
サラ「ひっく…ひっく…」
…あれは…きずだらけの私…?
そうだ…わたし…
お姉ちゃんばっかりに目が向いて…
私は…放置されて…
お姉ちゃんにもナグラれて…
…傷だらけだったんだ…
???「…君、大丈夫かい?」
サラ「…誰…?」
???「…うーん…落ちこぼれの医者だよ。
…とりあえず…傷の手当、しよっか」
サラ「……うん」
……そう…こうえん…
この公園で、傷を手当してもらったことがあるんだ…
???「……ふう…これで大丈夫…かな…」
サラ「…おにいさん、顔……青い…」
???「…うっ、ごめん…血が苦手でね。」
サラ「……苦手か…こわい?」
???「……うん」
サラ「…こわいの、こわいの、とんでいけ
おにいさんの、こわいの…とんでいけ」
???「…ふふふっ
有難う。」
サラ「…怖いの、とれた?」
???「わからない。けど…嬉しいな。
父さんには…もう、見限られてしまったからね。」
サラ「…お父さん?
見限られる…って…どうして?」
???「……外科医になれないかも…しれないから…」
サラ「それだけ?
それだけ…なの?外科医になれないって…
そんなに大事?」
???「…父さんにとっては…そうなんだよ」
サラ「……あなたは…すごい…よ?
ふつう、こんな…へんに傷だらけの人…
皆見捨てるよ…?
血が苦手なのに…
普通の人じゃしないことをしてる…
それは…凄いことだよ……!」
サラ「………うーん…」
そこで、目が覚めた。
どうやらまた夢を見ていた。
私が…傷だらけの時の夢を。
…あの人…血が苦手っていってたな…
サトルさんも、血が苦手なんだよね…
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作者名:ライグリール | 作成日時:2024年2月22日 17時