03. ページ4
その日の午後。
医務室では、穏やかな空気が流れていた。反対に医務室の外からは微かに、誰かが争っているような声がしている。
その声に医務室で、医療関係の本を読んでいたAは、顔を上げ外の方に不安そうな視線を飛ばした。生憎、今ここには彼一人しか居らず、しんぺい神はトントンに書類を届けに行くと言って出ていった。
こんな状況では、Aのビビりが発揮される。読んでいた本を抱き抱え、恐怖心を少しでも減らそうとした。
その時だった。突如ガラッと医務室の扉が空いた。
「ハアァ…絶対アイツの方やろ。ぺしー…ん……?」
入ってきたのは幹部の一人であるシャオロンだった。先程の争っていた声の正体を明確にしてくれているのか、傷をたくさんつけてきた。
sha「ってなんや、誰もおらんの?」
シャオロンが辺りを見回しても、視界には誰も映らなかった。
"誰も"だ。その代わりに医務室には、午後の暖かい光が差し込んでいる。
仕方ない、と体を入ってきた扉に向け出ようとした。
と、そのタイミングで現れたのはしんぺい神であった。タイミングが完璧である(多分)。
sn「戦争でも無いのに来るなんてな。どうせまた内ゲバやろ?それとも、掘られにきたん?嬉しいわぁ。」
sya「そんな訳ないやろ!…内ゲバや。」
顔面を蒼白にしながら、シャオロンは説明しだした。
話によるとコネシマと内ゲバしたらしい。
それも、コネシマが訓練終わりにと、取っておいた鮭をシャオロンが食べてしまい、それに対し「なんも言わんのが悪い」となんともくだらない事から発展した内ゲバだった。恐らく、偶然通りかかったひとらんらんに止めてもらわなければ、死人が出ていた。
sn「あー、それはシャオロンが悪いわ。はい、終わり。」
sya「ペ神もそう言う。絶対アイツが悪いねんて。」
さすが軍医といったところで手当は完璧だった。
sya「そういえば、医務室開けといて大丈夫やったん?誰もおらんみたいやけど。」
sn「え?いや、そんなことは……なるほど。それなら大丈夫。」
そういうとしんぺい神は医務室に置いてあるベッドの内1番奥のベッドに近ずいた。それに連れられてシャオロンも近づくと、ベッドと壁の間の大きくはない隙間で、白い塊が震えていた。
sya「ん?」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 352人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
零(プロフ) - 文章力凄いですね！めっちゃ好きです！すごい気になったので一言言わせていただきます！名前の略し方おかしくないですか！？でもそこも好きです！！ビックリマーク乱用してすいませんでした！！！←← (2021年10月3日 17時) (
レス) @page7 id: c56f0c8ee7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ丸源(プロフ) - コメント失礼します。最初にタイトルを見た時気になって読み始めてとても続きが気になっていたので復帰されて良かったです！これからも無理せずに頑張って下さい！！ (2021年9月12日 0時) (レス) id: 02969da7ce (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：黒猫の深夜のお茶会 | 作成日時：2021年8月21日 22時
