61話 ページ11
諸伏side…
『…笑すぎ。』
諸伏「…ふふっ…、すみません。A君が可愛らしくて、つい。」
僕がそう言うとA君は不貞腐れたような顔をした。
『だから言いたくなかったんだ。…でもこうして諸伏に再会できたわけだし、俺の選択は間違ってなかったよな。』
そう言いながら、スルりと頬を撫でられた。
諸伏「え、A君?ちょっと…」
近い…
これは、キスをされる流れだ。
いつのまにか雰囲気で感じ取れるようになってしまった。
『ちゃんと言ったんだから、キスしていいんだろ?』
諸伏「で、ですが…ここ、外から丸見え…っ」
そう、ここは温室。
いくら敷地内といえど、もし誰か来てしまったらガラス張りのここは外から覗けてしまう。
だがそんなことはどうでも良いとでも言うようにA君はジリジリと距離を詰めてくる。
あと少しで唇が触れる、と言うところでA君は動きを止めた。
不思議に思い彼を見上げてみれば、酷く優しい表情で微笑むA君が居た。
『諸伏、場所変えようか。』
その表情、声色…全てが愛しい人に向けられるもののように感じられた。
そんなはずはない、これも全てハニートラップ。
そう分かっていても、
今だけは僕を見てくれている、
僕だけにその優しさを向けてくれている、
そう思えて嬉しさのあまり涙が出そうになった。
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碌無者(プロフ) - とても好きです、続きを心待ちにしております。受けコウメイさん大変美味しいですありがとうございます!!!!! (6月8日 3時) (レス) @page16 id: 30016e5b4f (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - Excuse meさん» 流石にダメだと思いますよ。 (2023年1月31日 14時) (レス) id: cb2bf785ca (このIDを非表示/違反報告)
Excuse me(プロフ) - pixivで書いてもよろしいでしょうか?名前、タイトル変えます (2023年1月30日 22時) (レス) id: 880b7bddc6 (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 続編おめでとうございます! (2023年1月28日 15時) (レス) id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
kanayamamoto112(プロフ) - 続編おめでとうございます。主人公君の色気にドキドキです。 (2023年1月28日 14時) (レス) @page1 id: 763c9aa7d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もん(mon) | 作成日時:2023年1月28日 13時