【諸伏高明】初恋の拗らせ方【男主】

28話 ページ29

諸伏side…


諸伏｢明石さんが残した赤い壁をそのままこの現場に再現して我々を挑発しているのかも知れませんね。…この謎を解き明かし、我を捉えてみろと。｣

大和｢とにかくこれでハッキリしたな。容疑者は明石周作が亡くなった館の元住人。残り3人の誰かだ。｣

蘭｢え、どうしてですか？｣

上原｢その3人と今回亡くなった直木さんにしか言ってないのよ。壁が赤く塗られていたことや明石さんが椅子に座らされていたことも。｣


やはり赤い壁の謎を解かないことには犯人は絞れない。


『…こんな事になって葵が知ったら悲しむだろうな。』


小さく呟かれた声に全員が視線を向けた。


しかしかける言葉が見つからない。


…それに、今でも彼女の事が好きなのではないかという考えが浮かんでしまう。


大和｢まぁ、その3人に昨夜の10時から11時の間何をしていたか聞きに行きてぇところだが、俺はこの眠りの小五郎さんと事件の真相について相談したいことがある。悪いがコウメイ、またその助手と娘とガキをお前の車で預かって＿＿＿＿｣

『大和、悪い。今日は別で動きたい。』

大和｢あ、あぁ…別に良いけどよ。｣

『毛利先生もそれで構いませんか？』

小五郎｢あぁ。何かあったら連絡してくれ。｣




コナンside…



Aさんはおっちゃんに軽く頭を下げると出ていった。

…いつになく真剣な顔だったな。




諸伏｢忠告してこれを善道し、不可なれば則ち止む。自ら辱しめらるることなかれ。…勘助くん、君はあの白眉の少年を私と帯同させたい様ですが、今回は遠慮しておきましょう。｣

大和｢…。｣

諸伏｢私も私で捜査させていただきます。もちろん事件の真相を解明次第君に真っ先にお知らせすることをお約束して。｣


諸伏刑事もそう言い残し部屋を出た。

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