19話 ゲームコーナー ページ20
牛沢side…
キヨと来た温泉旅館。
夕食を食べて、温泉入って、ゲームコーナーにくると聞き慣れた少し鼻にかかった声が耳に入った。
レト「あぁー、ダメだ取れない!」
『えー俺やってみてもいいけどレトさん、これ本当に欲しいの?』
レト「えー可愛いじゃん」
あ、間違いない。
レトルトとAさんだ。
キヨ「うっしー?」
キヨも俺の視線の先の人物に気づいたのか、グッと拳を握りしめると踵を返して歩いていってしまった。
牛沢「え、ちょっと、キヨ?」
Aside…
牛沢「え、ちょっと、キヨ?」
その声に後ろを振り向いて見ると、立ち尽くすうっしーと、向こうに歩いてくキヨが見えた。
レト「あれ、うっしー?」
牛沢「お前らもここ来てたのかよー」
レト「そうだけど、キヨくんどうしたの?」
なんで?
俺、そんなに嫌われてんの?
わざわざ逃げるほど?
あんなに好きって言っときながら…?
『…んだよ』
俺はキヨを追いかけた。
変装もしてないから途中で他の客にすごく見られたけど気にしない。
『キヨ。やっと見つけた。』
キヨは少し奥まったところにある自動販売機の影にうずくまってた。
キヨ「こっち来んな。」
ザワザワ
「おい、あれ叢雲Aじゃね?」
「本当だ!」
ここだと注目の的だ。
『キヨ、場所を変えよう』
キヨの腕を引くが、キヨは動く気が無いようで腕を振り払った。
キヨ「俺の事なんかほっとけば。レトさんとこ行けよ」
キヨside…
Aが大きなため息をついたのが聞こえた。
なんだよ、
なんなんだよ、
なんでこんなところで会うんだよ。
せっかく距離を置いて気持ちを落ち着けようとしたのに。
なんでこんなに嫌な気持ちになるんだよ。
俺はただのファンで、
ただの実況仲間で、
ただの友達で____
あれ…?
だったらなんで、うっしーと仲良さそうにしてるだけで嫌な気持ちになんだろ。
なんでレトさんと二人で温泉に来てたことがこんなに悲しいんだろ。
それはAの大ファンだからで____
あれ?だったらなんであの時、…キスしたくなったんだろう。
それって、
もしかして俺____
『いい加減にしろよ』
腕を強く引かれたかと思うと、そのまま壁に追いやられた。
所謂壁ドン。
キヨ「…っ」
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しゃう(プロフ) - 最初は嫉妬深い黒猫さんの方にハマってたのですがこっちもとっても素敵です!!これからも応援してます! (2021年6月12日 22時) (レス) id: 037ad170bc (このIDを非表示/違反報告)
やなめなや(プロフ) - ものすごく面白くて好きです…更新頑張ってください!! (2021年5月31日 23時) (レス) id: 67219d2819 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もん(mon) | 作成日時:2021年5月14日 19時