おちつく ページ33
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「みて、みてこれ」
そう言って見せるのはこれ。そう、わたしの大好きな俳優さんが出ている映画の予告動画。
「ほらここ！！バックハグしてるの〜！」
「へー」
「なにそのうっすい反応」
ちらりと見ただけで大した反応もくれなくて拗ねる。
「されたいの？」
「え？」
「バックハグされたいの？」
急にあかさがこっちを向いて聞いてくるから驚いたけど、そうだなあ、
「うんされたいかな〜、この俳優さんの身長ね、私と5cm位しか変わらないの。絶対ドキドキしちゃうよ！」
想像してみるとなんだか恥ずかしくてにやけてしまう。
「へー」
「なにそれ！自分から聞いてきたくせに」
「...俺でいいじゃん」
え
「俺でよくない？だって俺の方がその人より背高いし肩幅デカいからAのことぎゅってできるし俺の方がAのこと好きだし、てか」
さっきの俳優さんの説明をしていたときのわたしと同じくらいの早口で捲し立てる。
てか、のあとの言葉はどこにいったのか。
腕に顔を埋めているけど耳までは隠せていなくて、あかさの白すぎる肌のせいで赤くなっていることはバレバレだった。
少し意地悪してみようと思って聞いてみる。
「てか、？」
「あー...てか、俺知ってるよ、ってこと。」
「何を？」
「Aが俺のことスマホのホームにしてること」
「っえ」
「この前見えちゃった。この盗撮野郎」
「や、野郎じゃないし」
「顔赤いけど？」
言われなくても！
さっきから顔に熱がどんどん集まっていることくらい自分でもわかっていた。
いじわるくこちらをみるあかさの顔は、きっとさっきまでのわたしと似ているんだろうな。
まさに形勢逆転。ああ悔しい。
「なんで俺にしてんの？」
「え、」
「なんでー？」
「いや、それは」
分かっているだろうに。
「す、きだから、だけど」
「聞こえなーい」
「だから、すきだから！！」
「...ふーん、てか俺喉乾いたからお茶持ってくるわ」
すたすたと何事もなかったかのように歩いていく。
え、は？なんなの、え？今の時間なんだったの？
モヤモヤする心を沈めるべくさっきのあかさのように腕に顔を埋める。
足音が聞こえる。ああ、あいつ帰ってきたか
ピタリと、足音が止まる。
背中に体温を感じると同時に、いつもは遠い君の匂いをすごく近くに感じた。
バックハグって、されるとこんなに安心するんだ、とか思いながら、目を閉じた。
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よくわからん
あけましておめでとうございます
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さくらうめ - おりさん» すごいミラクルが起こりました…私の好きな人…よく京都に行っています…(o^^o)…是非お友達になりたいです！ (2018年10月15日 2時) (
レス) id: e23b3d6363 (このIDを非表示/違反報告)
おり(プロフ) - えぬえぬさん» わあぁコメントありがとうございます...(;-;)一番最初の話、私も書きながらきゅんとしてしまったのでそう言っていただけて嬉しいです笑 自分のペースで、ってすごく大事にしているのでそう言っていただけるのありがたいです。頑張ります* (2018年8月23日 22時) (レス) id: b57afa9fcd (このIDを非表示/違反報告)
えぬえぬ - 題名に惹かれて来たのですが、話の内容も濃く面白くてハマりました。個人的に一番最初のお話が好きです、他のお話も面白いのですが…（笑）これからも自分のペースで更新頑張ってください！応援しています (2018年8月23日 19時) (レス) id: 6c842c63e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おり | 作成日時：2018年5月27日 19時
