【呪術廻戦】甘い呪いで惑わせて【短編集】

君の部位でダーツしよう【真人】 ページ44

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「 いち、にい、さんっと、なになに？"Aと、初めてのデート。張り切って奢りすぎて破産、所持金から三千円減る"？ええ、おかしすぎるよ。 」

「 …。 」




手元の現金カードを3枚銀行に戻してため息をついた男、真人。



目の前で自作の人生ゲームをかれこれ2時間。3週目に突入していた。半強制的に誘拐されてからこんなおちゃらけたことしかしていない。




なんでこんなことばかりしてるかといえば、人間のゲームを覚えてるだけだよ、って言ってたっけな。







「 はい、次、Aの番だよ。 」



ツギハギの腕からサイコロを受け取る。



「 いち、にい、さん、よん、ご。 」



「 なになに？"運命の人と再会！知り合いカードを引いて出たヤツが君の運命の人だ！"だってさ。

はい、ひいてひいて！ 」




すぐに机の端に置いてあるカードの山を渡される。これも彼自作とは、なんだかバカらしくなってきた。




「 ん、はい。"虎杖悠仁"って書いてあるよ。 」








ﾋﾞﾘｯ







「 …僕の天敵がAの運命の人？ナイナイ、冗談キツイなあ〜。 」




アハハと真人は笑った。破られたカードは粉々になって床にばら撒かれた。
誰だか知らないが、真人の嫌いな人らしい。

それは彼自身も彼のお友達のゲトウさんも言っていた。





「 …じゃあゲーム、やめる？ 」




真人にそう問い掛ければ、彼はうーんと考える素振りを見せて椅子から立ち上がった。
カードゲームや卓上ゲームはそれなりにやった。もうするゲームはないだろう、と思っていた。




「 あ、じゃあダーツしない？いいこと思いついたんだよね。 」









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