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白馬の王子様【五条悟】 ページ25

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朝は大好きだ。

朝露が滴る草木が朝日に照らされキラキラと光るのも、新鮮な空気も、いっぱい息を吸えば入ってくる少し冷たい空気も。




それに、この時間帯に見かけるイケメンも。






「 …あっ、いたっ! 」




東京の郊外ということもあって、朝早くから電車に乗るために駅に向かう。
その道の途中で毎朝公園のベンチに座るイケメンがいるのだ。

ゆっくりと歩いて少し眺めるだけのイケメンだが、いいのだ、それで。




目隠しをしていて白髪で、寝ているのか起きているのかもわからない彼だが、私の妄想の中ではイケメンに描かれている。






「 今日もカッコいい、白馬の王子様みたい! 」







ルンルン気分で学校に。
最近のモチベーションは彼だ。









.







夜も決まって同じ道を通る。
だが、生憎夜の公園には外灯に蛾がチラついているだけでイケメンはいない。




が、今日は違った。





「 あれ、朝のイケメンさんだ、何してるんだろ。 」






ふと公園に足を踏み入れる。


彼との距離はかなりあったはずなのに、足音も大きくなかったはずなのに彼はこちらを向いた。





「 あ、おかえり、Aちゃん。 」

「 !へ、え? 」



イケメンに名前が知られている。驚くのも仕方ない。彼との会話はこれが初めてなのだから。



そして瞬時に目の前にきて、鞄を持っていた私の手を握った。





「 あ、大丈夫。ここは帳の中。誰からも見えないよ。 」

「 ? 」


「 言い方を変えようか、此処で行われることも出る音も外からはわからないよ。 」

「 は、はあ。 」




目の前のイケメンに目を奪われるし、何言ってるかさっぱりだったが一つわかることは此処では二人きりだと言うこと。







「 うん!やっぱり思った通りだね、すぐに手に入れれそうだ。 」

「 何言って、ッ 」




急に抱きしめられる。握られていた手は離され、大きな長い腕は私の腰に回されていた。

どきりとして、心臓が飛び出そうなほどバクバクと音を鳴らす。
胸元に耳を当てる彼に聞かれそうだ。






が、そんなに興奮していたのも束の間。







バキ





嫌な音。








瞬間私の腰から下は感覚がなかった。









「 これでもういいね。僕のものだ、お迎えに来てあげたよ。白馬の王子様だよ? 」







背中から腰付近の骨を折られた衝撃のショックで声も出ず、ただ目の前の男に恐怖の眼差しを向けるしかできなかった。






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麦芽糖(プロフ) - 音朱(おとあ)さん» コメントありがとうございます。楽しみにしてくださる読者様がいて嬉しい限りです!今後もお楽しみください! (2021年2月13日 16時) (レス) id: 590a187e25 (このIDを非表示/違反報告)
音朱(おとあ)(プロフ) - 初コメ失礼します…!狗巻君の梅を読んで「そういうこと!?天才か!?」と思い以前お気に入りしましたが、梅と同じくらいドストライクの物がどんどん更新されて凄く嬉しいし、いつも楽しみに見てます!これからも更新頑張ってください&よろしくお願いします…! (2021年2月13日 14時) (レス) id: b1bca41b54 (このIDを非表示/違反報告)
麦芽糖(プロフ) - おみさん» ありがとうございます!以前書いていて消してしまったのですが、私の中であの場面が一応最終話の予定でした汗 また機会があれば一作品にして残そうと思います!貴重なご意見ありがとうございます。 (2021年2月13日 10時) (レス) id: 590a187e25 (このIDを非表示/違反報告)
おみ - 孕み愛の、長編を読んでみたいです!! (2021年2月13日 0時) (レス) id: 1d8ea5bb37 (このIDを非表示/違反報告)
麦芽糖(プロフ) - マリイさん» 頂いたリクエスト、私の文章力ではマリイ様のご期待通りにできる自信はありません。申し訳ありませんが、お受けすることはできません。申し訳ありません! (2021年2月12日 22時) (レス) id: 590a187e25 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:麦芽糖 x他1人 | 作成日時:2021年2月10日 13時

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