【呪術廻戦】呪い愛はお好き？【短編集】

コープスリバイバーに乾杯【七海建人】 ページ6

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「 …へえ、呪術師戻ったんだ。 」




私がここに来るとわかっていたのかと思うほど偶然に出会ったAさん。
同期だった彼女は今現在も呪術師を続けている。

一般企業に勤めていた私が呪術師に戻ったことを伝えれば案外普通の反応をされる。




「 クソクソ言ってたのに意外だなあ。 」

「 クソなのは事実です。 」





相変わらずだ、と私を見てニヤつく彼女も変わらず元気そうだった。

今日は任務だったそうで、少しばかり疲れが見えるAさんの目元には隈が居座っていた。




「 死ぬのは怖くない？久々に戻ってきて弱音吐くなよ？ 」

「 それは、貴方もですよ。疲れた顔で任務続きなのでしょうが、油断は禁物です。 」




わかってるよ、そう言って笑っているのは無理している時の証拠だ。そんなところも何一つ変わっていなかった。

そんなくだらない話を続けつつ、私はAさんの勧めでバーに来た。









「 七海とお酒って高専の時からしたら考えられないよ。 」

「 …同感です。子供舌は成長しましたか？ 」

「 まあまあってとこかな。 」





深みのある橙色のカクテルを飲んで、少し赤らんだ頬と絶やさない笑みで私との会話を進める。

頬杖をついて、遠くを見る様な瞳で私を見ずにその口は開いた。




「 …私さ、今準一級なんだけどさ昇級しないままずっとこうやって過ごしてきたのね。

悔しさもあるけど、もうどうでもいいって思ってるの。 」



私も彼女を見ぬまま、グラスに注がれてあるお酒を口に含みながら話を聞いた。






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