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抱きしめて ページ3
入学式当日
｢あれ、｣
なんだか、見たことあるような
真ん丸の
艶のある黒髪
キリッとしたつり目
艶光のある唇
｢飛雄じゃん｣
｢は?｣
思わず声に出してしまった
驚きでこちらを見た彼は
なんでいるんだよと言わんばかりの顔をしていた
｢Aじゃねえか｣
｢…え、白鳥沢いったんじゃないの｣
｢あそこは………落ちた｣
｢落ちた？…ふっ…っあはっはは!落ちたの??｣
｢ボゲェっ笑うんじゃねえよ…｣
｢はぁっゴホッﾝﾝｯ…………え、でも何で烏野に……?｣
｢…バレー部を全国に連れてった監督が戻ってくるって聞いたんだよ｣
｢全国…?｣
｢ああ、そうだ｣
｢…バレー部…入るの?｣
あの日を境にてっきり、やめてしまったのかと思っていた
｢あ?…入んなくてどうすんだよ｣
｢あ、いや、特になんにもなんだけど…｣
｢ていうか、お前こそなんで烏野なんだよ、青城に…及川さん 、いるだろ?｣
そうやって彼は口篭りながら言った
｢…なんで好きで兄さんのいる学校行かなきゃいけないの…｣
｢及川さんの事嫌いなのか｣
｢まじで無理、兄さんとか、家に帰ってきたら抱きつくのやめてほしいきもい｣
｢変わらねえな及川さん｣
｢ねえあいつ、私のこと喋ってた?｣
｢俺と同い年の妹がいるとは聞いてた｣
｢そうかい｣
すこしだけ
兄さんに感謝した
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作者名：前髪ぱっつん*あきら | 作成日時：2018年4月28日 10時
