二十七話 ページ28
Aとルフィが酒場の付近までやってくると酒場の外にはウタが立っていた。Aは急に足が重たくなるのを感じる
「ルフィ！遅いじゃない」
「そうか？Aもいるぞ！」
名前を呼ばれウタの視線がAの方に移る
ウタと視線があったAは気まずさから視線を逸らす
「A！」
「ウタ？なに？」
名前呼ばれ渋々前に出るAの姿を見てウタはあることに気づく
「って……今日も着てない！」
「え、…」
「もう！いつ着てくるのよ」
「えっと…気が向いたら？」
ウタが言うのはAがウタにもらった服を着てないということだ。その服は貰った時のままクローゼットの片隅に置いてある
ウタに責められるAを見てルフィはAを守るように前に出る
「ウタ！Aが困ってるぞ！何のことか知らねーけど」
「ルフィは黙ってて！」
ウタの剣幕にルフィは口を紡ぐ
ルフィと言う壁がなくなりAはウタと対面することに気まずさを覚える
A自身あの服を着る気は今のところないのに…
「約束したじゃない！着るって！」
「ウタ…私は、……」
“約束”と言う言葉にAはドキリとした
Aが言い淀んでいると
ウタに言われて黙っていたルフィが口を開いた
「A！約束は守らないとダメだぞ！」
ルフィの言葉にAは何かが壊れた気がした
ちがうの、そうじゃないの、
ねぇわたしのハナシをきいて…
「そうよ！ルフィの言う通りよ！アンタもたまにはいい事言うじゃない」
「たまにはは余計だ！」
Aは自分だけ取り残されたように２人で話す
ルフィとウタを見て、ここにいたくないと思った
ジリジリと一歩、また一歩退がるAは心に蓋をするかのように心の距離も一緒に離れていく気がした
ルフィがこっちに気付いたのと同時にAはその場を駆け出した
「あ！おい！A！」
Aは振り返らなかった
走りながらその目から大粒の涙を流しながら必死に足を動かした
ルフィから逃げるように
この場所から逃げるように
村を飛び出して山に足を踏み入れようと
誰もいない場所に逃げた
溢れる涙を拭いながら嗚咽が響き渡る中
Aは悟っていた
信じたくなかった
でも…もう、居場所なんて…ないって
＊＊＊＊＊
更新遅れてすみません
これからもしっかり更新していきますので応援よろしくお願いします
続く
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結佳(プロフ) - 続き待ってます (6月14日 18時) (
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作者名：如月。 | 作成日時：2022年10月11日 2時
