無気力少女と未来の海賊王 (ページ27)

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二十六話ページ27

Aはウタと２人で過ごした時以来、ウタを避けていた。正確にはウタと２人になるのを避けているが正しい

だから、今日もウタがいるであろう酒場を避けて村外れの原っぱで一人の時間を過ごしていた。そう……過ごしていたのだ

「なあ！A、シャンクスたちのところに行こう！」

どこからともなく現れたルフィにAはもう驚くことはない。昔からの当たり前の日常生活の賜物だ…慣れってすごい

こうしてルフィと２人でいるとこの場所が好きなんだと改めて思う

何にも邪魔されず、この温もりに浸っていたい…
ただ隣にいるだけで心休まるこの場所に

だけど、それが叶わないのが現実だ

「ウタから言われてんだ！Aも連れてくるように」

「………ふーん。ウタから、ね…」

ほら、ね

ルフィにとって側にいるのは私じゃなくても

冒険の話が聞けて、互いに競い合えて、

気があって、歌が上手くて、可愛くて、

憧れの人の娘であるあの子の方が何倍も魅力的だ

ただの幼馴染ってだけで特に取り柄もない私よりも
ウタを選ぶのは当たり前なのかもしれない

「ほら！酒場に行くぞ！みんな待ってるぞ！」

「……うん、わかったよ」

ルフィの眩しいくらい明るい笑顔にAはただ頷くしかなかった。たとえ、気が乗らなくてもこの笑顔を見ると気を許してしまう。それくらいルフィの笑顔には力がある

Aは差し出された手を掴み腰を上げる
酒場までの道のりを歩く時までルフィの隣にいられる

当たり前だった場所には

今はたまにしかいられないけど

それでもこのひと時が長く続けばと思う

Aは隣を歩くルフィの顔を盗み見る
笑顔を浮かべ今日もシャンクスに乗船許可をもらうと意気込んだり、今日の修業内容を語ったり、やってみたいことを言うルフィにAも自然の笑みを浮かべる

村外れから酒場までの道のりは長いようで短い
だから、今だけ…その隣にいさせてね

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これからの内容に悩み更新遅れてすみません。
転換的なお話を書きたいと思ってます。

たくさんの方のご閲覧、評価、いいね頂きありがとうございます。励みにさせて頂きます。
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