無気力少女と未来の海賊王 (ページ25)

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二十四話ページ25

「ルフィ！A！久しぶり！元気だった？」

Aとルフィの目の前には大きな見覚えのある船
そして、その船の唯一お姫さまでもあるウタがいた

そう、赤髪海賊団がフーシャ村に戻ってきた

「ルフィ、Aか。久しぶりだな…出迎えか？」

「あ！シャンクス！」

「別に、ルフィが引っ張って来たから…」

愛想なくプイっとAはそっぽ向きながら答えた
船員たちが船から積荷を下ろしたり下船準備をする中でシャンクスとウタはルフィとAの元に近づく

「なあ！今度はどんな冒険して来たんだ！聞かせてくれよ！」

「ルフィってば子供ねえ……いいわ！聞かせてあげる！」

早速、ルフィとウタはいつものように言い合いを始める。再開して数分と経ってないのについ昨日のように話し出す２人を見ているとAは蚊帳の外のように感じた

「ん？どうした…A？」

「シャンクス、何…？」

一向に話に加わらないAを見てシャンクスは不思議に思い話しかける

「いや、Aは２人と行かないのかと思ってな」

「……行くよ。ちょっとタイミングを見てただけ」

ルフィ、ウタと２人の後ろを追いかけるAを見てシャンクスはちょっとした違和感を感じたがすぐにそれは杞憂だったと思い直した

ーーー・・・

「ーー・・！でね！シャンクスが……」

ウタがルフィとAに冒険の話をしている中Aはその内容よりルフィとウタが楽しそうな姿が目に映る

ルフィは冒険の話に目を輝かせウタの話に夢中になっている。ウタは話しながら冒険した時を思い浮かべて楽しい思い出を語っている。ただ、それだけなのに、Aはそれが寂しく感じた

ルフィと仲良かったのは私だけだったのに
ウタが来てからは私は除け者のように片隅に追いやられたと感じていた

きっと、だから…私はウタに“シット”している
“シット”は嫉妬

すっと私たちの間に入って来たウタが私は羨ましい
私は人見知りだし堂々としたウタが妬ましい

ずっと、無気力だと思ってた
だけど、気付いてしまった

無気力なこの手には何も残らない

私は自分から何かを手に入れようとした事がない
周りの優しさに甘え、それが自分で手に入れたものだと思っていたんだ

本当は、なにももっていないのに……

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いつの間にかランキング圏内入ってたみたいです
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