#298 ページ49
『……』
「…あ、……。これはもう関係ないから。」
『忘れ物？…お嫁さんの』
「違うよ、…ねぇ(人1)勘違いしてるみたいだけど入籍はしてない。だから今のこの関係に後ろめたさを感じることはないからね。
これは俺が必要かなと思って勝手に買っただけ。使ってないからタニの玩具だよ」
テヒョンは一度手に取ったおしゃぶりをタニに渡し未だ半信半疑な私にタンスから取り出した封筒の中身を見せてくれた。
遠慮がちに目を通すと、【DNA鑑定の検査結果】
そこには親子関係を認めないとはっきり書かれてあった。
『…いつ分かったの？』
「一昨日の夜。本当は大分前から分かってたらしいのに、隠してたんだって。うちの事務所が問い詰めて発覚した」
『……本当の父親は？』
「あいつの幼馴染。今日、会ってきたんだ。正直怒り狂いそうになったけど、真っ先に謝罪してくれたから大事にならずに済んだ。事務所は精神的苦痛を強いられたって訴えるとまで言っていたけど、それもならずに終われたから良かったよ」
最初からテヒョンを父親に見立てて結婚しようとしていたとしたら詐欺にあたる。でもテヒョンも、その子と体の関係を持っていたし、
もしかしたら、こんな事あってはいけないけれど彼女こそどっちが父親なのか分からなかったんじゃないかな。
精神的に病んで、悩んで、辛くて。最終的にテヒョンを的にした一番の理由。それは運悪くテヒョンと私が交際を公にしたからだと思う。
あの音楽番組、彼女も見てたのなら逆恨みされるのも仕方ない。
それからのテヒョンも記者と仲良くなりそうほど専ら隠してなかったから。きっと我慢ならなかっただろうし。
ただ。
『彼女は、……幸せなの？これで』
「……うん。少なからず産まれてきた子どもは本物の父親の元、成長できるんだから。幸せだよ。」
『……テヒョンのことは？、』
「俺の事は好きでいてくれたのかもしれない。でも、あの後彼女からごめんなさいってメッセージが届いたんだ、(人1)にも伝えといてほしいって」
彼女がテヒョンを本気で好きでいたのなら、これから先彼女は私を憎しみ続けるのだろうか。そんなの居た堪れないけれど。
どう足掻こうと。ごめんなさい、＿＿＿＿この腕から離れたくない。
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chay(プロフ) - エリサさん» コメントありがとうございます。パスワードを外しましたよで、是非ご覧なって見てください。ありがとうございます。 (2022年1月21日 14時) (
レス) id: 78cfebea7b (このIDを非表示/違反報告)
エリサ(プロフ) - ものすごい物語に出会ってしまったと深夜にも関わらず、一気に読みました！面白かったです。ぜひ続編のパスワードを教えて頂きたいです。 (2022年1月19日 2時) (レス) id: 3441eb251e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：chay | 作成日時：2022年1月4日 8時
