#286 ページ37
『マネージャー、これは出演するの？』
「……あ、確認しますけど。出演キャンセルしたと思います」
ドラマが始まるということは、様々な番組に呼ばれるということ。出演にBTSと書かれた欄には、容赦なくマネージャーに突っ込んでいく。
主題歌が彼らとなると、必然的にそんな機会が増える予感はしていた。一昨日、制作記者会見があって。
案の定、BTS絡みでテヒョンのことを聞いてくる無神経な記者もいれば、
私とジョングクの過去にあったらしい熱愛疑惑についてを、オブラートに包みつつ追求されたり。まともな質疑応答は、あっただろうか。
しかし慣れていない彼は表情を曇らせて。見えてない私の左手にツンツンと触れてくる。
さりげなく首を横に振ったけれど、とても神経を尖らせた記者会見だった。
「……今日から撮影開始ですが、困ったことは遠慮なく言ってください。あと分かってはいると思いますが、ドラマ収録は随時カメラが回っています。気を抜かないで下さい。」
『……、うん。分かってる』
向こうの会社はアンテナを立てて、随時偉い人達がお出ましだ。私の行動一つで、次はジョングクとの縁を切られると脅されているかのよう。言われなくても私は、他人同然なふりはできる、
でも、彼はどうなの？＿＿＿＿ちゃんと指導して下さいよ。大手企業さん。
「…(人1)さん入られます」
『よろしくお願いします』
長い撮影期間如何に彼との距離を保てるか。私の挑戦が始まる。
しかし、彼の演技力には驚かされた。初めてだと思えないほどの表現力。声の抑揚。表情管理。
見るもの全てを圧巻する何かがある。監督も歓喜の声をあげるほど、
彼は、本当に凄かった。
現場の雰囲気だって、穏やかにしてるのは彼なのかも。役作りに髪を黒くして幼さ残る髪型へと変わった彼の学生服はとても似合ってるのに、体を鍛えすぎてパツパツになった衣装。
そのギャップに我慢できず大笑いした。もう2、3回衣装直ししているらしい。お茶目な彼も、また魅力の一つで。
しょぱなからキスをする寸前のシーンでは何回かやり直したけれど、それ以外一発OKを出す彼の集中力にも感服した。
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chay(プロフ) - エリサさん» コメントありがとうございます。パスワードを外しましたよで、是非ご覧なって見てください。ありがとうございます。 (2022年1月21日 14時) (
レス) id: 78cfebea7b (このIDを非表示/違反報告)
エリサ(プロフ) - ものすごい物語に出会ってしまったと深夜にも関わらず、一気に読みました！面白かったです。ぜひ続編のパスワードを教えて頂きたいです。 (2022年1月19日 2時) (レス) id: 3441eb251e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：chay | 作成日時：2022年1月4日 8時
