#275 ページ26
死と対面した時、恐怖や不安よりも社長や家族の存在を頭に思い浮かべて最後の一瞬まで感謝の気持ちでいっぱいだった。
きっとあのまま泡になっても後悔しなかったしこの世に未練はなかったのかもしれないけど、
真っ暗な暗闇の中しきりにテヒョンの声が聞こえて。
【(人1)！(人1)！…帰っておいで！俺は、お前なしで生きられない、生きて、！生きろ！！】
私は悲しくなった。一気に彼に触れたくなった。
この世に未練が生まれた所為で。生きることが苦しいことだと思えなくなった。
彼の為に生きる選択をしたなんて大袈裟なこと言いたくないけど、救急車の中で目が覚めた時。真っ先に私の目に映ったのが彼で本当に安心したのは事実。
意識は朦朧としていたけれど、生きていることで泣いている人や喜んでくれる人が居ること。
こうやって怒ってくれる人が居ること。私の空っぽだった心にようやく血が流れ始めた。
私は何を悩んでいたんだろう。恵まれてる人達に囲まれて、馬鹿みたい。
・
・
「……、良かったわね。検査結果も異常なしで。」
『うん。…仕事は？』
「こんな状態でできないでしょ。お医者さんも暫く安静にって言ってたし。」
『でも、体はどこも異常な「違うわよ。………心の安静」
病院に行くと同時に、私達の元にやってきた数人の警察官。昨日のことを根掘り葉掘り聞かれると思っていたが社長の配慮により後日と言う事で帰ってもらうという事があった。
そういう面も考慮してメディアには暫く出ない方がいいとの事だが、
溜まっていく仕事に私のメンタルケア。社長も周りの社員さんも疲労が見える。
私が起こしてしまった大事に巻き込んで警察沙汰にもなり正直、快く休める自信はない。何も考えずに仕事してる方が楽だ。
「警察官が、さっき居たでしょ？…(人1)と直接話はさせないから。話せる範囲でいい、昨日の事教えて」
『……』
「本当のことだけ。…誰も(人1)を責めないから」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 222人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
chay(プロフ) - エリサさん» コメントありがとうございます。パスワードを外しましたよで、是非ご覧なって見てください。ありがとうございます。 (2022年1月21日 14時) (
レス) id: 78cfebea7b (このIDを非表示/違反報告)
エリサ(プロフ) - ものすごい物語に出会ってしまったと深夜にも関わらず、一気に読みました！面白かったです。ぜひ続編のパスワードを教えて頂きたいです。 (2022年1月19日 2時) (レス) id: 3441eb251e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：chay | 作成日時：2022年1月4日 8時
