#83 ページ34
『……どうする？帰る？』
まとめてあった髪を下ろしてアクセサリーを外す。ようやく肩の荷がおりて。身なりを軽くしようという気になった。
彼の温もりがまだ残る口の中、途端にうがいをしようと洗面台へ向かうのだが。
「………俺さ(人1)の匂い好きなんだ」
まるで犬のように後ろからついてきて、大きな体に包まれる。
鏡に映った私は困った顔してた。ジョングクの大きな大きな愛を感じて。
「っあピアス、どうしたの？取っちゃったの？」
『…、持ち主に返した』
「…え、」
『ううん私には似合わないから。もう付けないの』
「……、似合ってたけどな」
必死に言い訳ばっかり。彼の澄んだ瞳からは逃げられないのに。誤魔化すよう彼の頬にキスをした。ずるい女。
こうやってハニカミながら離れてくれるのを見越してたわけじゃないけど。
この建物内にテヒョンさんも居るこの状況の中、私は彼と長い夜を過ごす事になる。何もしないと言い張った彼の根性はもう疑わないけれど、
不意打ちに醸し出す彼の色気は、私にとって毒だった。
・
「おはよう、」
どうして、？と一瞬フリーズした時。昨日の出来事がゆっくり頭を回って。『おは、よう』優しい顔で間抜けな私を見つめる彼。
あんな事があったのに、ぐっすり寝ていた。あの薬は安眠効果もあるんだろうか。それとも、隣で引っ付いてくる彼がいたから？
来ている服も乱れてない、逆に彼のTシャツを掴んで寝ていたようで深いシワをつけてしまった。
「怖い夢でも見てた？」
『ううん。なんか癖なんだよね。ごめんね』
「……そっか。誰にでもしちゃうんだ」
『…っ、安心すると出る癖なんだよ。お母さんと寝てる時よく掴んでたから』
違う、彼に期待をさせないように。昨日私は必死に予防線をはったはずだ。それなのに、
鏡の前で並んでみると。同じ位置に同じ寝癖がついて。思わず笑う、そんな和やかな時間が、まるで恋人同士みたい。
「…可愛い」
『！、…昨日さ飲みすぎちゃったから、あんまり見ないで』
「何が？すっぴんも変わらないって、流石女優さんだね。…映画見てるみたい」
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ゆんぎそ(プロフ) - 更新ありがとうございますっ！ドキドキが止まりません！！ (2021年12月4日 0時) (
レス) @page49 id: 0a10b6b6c3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆんぎそ(プロフ) - わー！続きが気になりますっ！ドキドキ✨✨ (2021年12月2日 1時) (レス) @page27 id: 4741346bef (このIDを非表示/違反報告)
chay(プロフ) - Runaさん» すみません抜けてました！公開します！ (2021年12月1日 15時) (レス) id: 78cfebea7b (このIDを非表示/違反報告)
Runa(プロフ) - はじめまして。楽しく読ませてもらってます！60話が抜けていませんか？ (2021年12月1日 15時) (レス) @page10 id: 1e0f8b7b7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：chay | 作成日時：2021年11月29日 21時
