#78 ページ29
嫌なのに、嫌じゃない。一旦離れた唇は、物欲しそうに彼を求めていた。
「おいで、」
『…ん、』
喉が渇いていた、そんな私を誘うかのように。口に含んだ水をそっと私に口付ける。
だめ、そんなのじゃ足りない。＿＿頬を紅潮させて、もっともっとと求めている私は、ネジが外れたように。可笑しくなっていた。
首に舌を這わされただけなのに、体がゾクゾクして。腰が上がらない。
「ねぇ、もしかして、……っあのワイン呑んだ？」
『……んん、うん』
「あーあ。あのワインに何が入ってたのか、知らないの？」
息を荒らしながら、物欲しそうな顔しながら。私に触れる手を止めた彼。とんでもない拷問をされてる気分だったが。
小さく頷いてみると、呆れつつ呟く。「媚 薬」だと。そして、それを飲んだってことは、何されてもいいっていう暗黙のルールがあるんだって。
「そうとは知らず何杯も飲んでたらしいな。クレイジーだって皆言ってたけど。ようやくそれが効き出したってことは
鈍感には効きづらい薬なのかも、な」
だから彼は、私のワインを＿＿＿＿
余裕が無いのは彼も同じということか。荒い息を必死に悶えている姿は、色気を醸し出している。そっと彼の体に触れてみるけど、さっと払い除けられて。
「…ジョングガ今から来るよ」
『…っ』
「(人1)も俺も正常じゃない。……お互いの為に今すぐ欲を吐き出した方がいいけど、どうしたい？」
「…俺はジョングガと違って優しくなんてできないからね」
テヒョンさんかジョングクどちらかを選べと。まさかの展開になっている。でも私だって、そんなことすぐに決断できない。体がただ疼いて、仕方ないってのに。
「………俺と会ってるのに他の男に会いたいなんて。よく言えるね」
『でも！それは「その体でジョングガに抱かれてこいよ。」
直ぐに答えられなかっただけで欲しくて堪らない私を突き放すんだね。
キスをしてきたのも貴方。私をここに連れてきたのも貴方。散々私を振り回しておいて。急に怒って、急に笑って。急に優しくなって。急に求めてきて。急に抱きしめてきて。
もう彼の感情に振り回されたくないって。こんな頭でも、そう理解できた。
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ゆんぎそ(プロフ) - 更新ありがとうございますっ！ドキドキが止まりません！！ (2021年12月4日 0時) (
レス) @page49 id: 0a10b6b6c3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆんぎそ(プロフ) - わー！続きが気になりますっ！ドキドキ✨✨ (2021年12月2日 1時) (レス) @page27 id: 4741346bef (このIDを非表示/違反報告)
chay(プロフ) - Runaさん» すみません抜けてました！公開します！ (2021年12月1日 15時) (レス) id: 78cfebea7b (このIDを非表示/違反報告)
Runa(プロフ) - はじめまして。楽しく読ませてもらってます！60話が抜けていませんか？ (2021年12月1日 15時) (レス) @page10 id: 1e0f8b7b7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：chay | 作成日時：2021年11月29日 21時
