#77 ページ28
『!、……もしもし』
戸惑って声を詰まらせながら、恐る恐る発した声。彼の表情を伺いながら、いつもの私を意識したのは初めてだった。
何の為に、こんなことをするの?時折歪める顔が、身の危険を感じるまでに思う。
ただ彼を刺激しないようにと、いくら気をつけた所で彼の望みが分からないから。これは、彼にとって茶番でしかない、
【ライブの日時ね、さっきメッセージで送ったから、……っ(人1)?聞こえてる?】
『…うん。』
【寝てた?】
『…少し、ね』
【…今日ヒョンから聞いたんだけどパーティー、(人1)も参加したんだよね?どうだった?】
『ちょっと酔っ払いすぎちゃって…、今もちゃんと話せてるのか分からないんだよね、』
【…え?!大丈夫?】
『……目が覚めて、なんか怖くなっちゃった』
こんな状況でもジョングクの声は心に響く。その声が私の瞼を濡らそうと、彼は今も尚、私が演技をしているとでも思ってるんだろう。
それが気に食わない?目の色変えちゃってさ。そうだよね、あなたはジョングクに慕われてるお兄さんだもんね、こんな女が彼の気持ちを弄んでるんじゃないかって確かめてるんでしょ?
ねぇ知ってる?あたなは、
『…会いたいよ』
私の気持ちを弄んでるのよ。
私とジョングクがくっつけば、満足なんでしょ?やっとこの電話の主旨が分かった。でも、そのわりに彼は納得いってない所か頭を抱え、暴れだしそうなほど鋭い瞳を見せた。
『…っ、や「シーっ」
突然、彼が動いた、それだけで恐怖心を煽ってくるのに、ふわっと触れられた頬に私は唖然とする。テヒョンさんは心を見せずに私の涙を拭ってくれていた。
【……っ、今から行く!待っててね】
『…っえ!あ、…いや、待って!!』
【嫌だ。俺も会いたいから。部屋は何号室?】
『待って、ば、場所分からないでしょ?』
【ううん分かるよ。____ねぇ……誰かと一緒に居る?】
『!』
心臓がビクッと高鳴った途端、通話は彼によって切られて。携帯電話は彼の手を滑り落ちていく。
その一瞬、私は彼に捕まった。
『んんん!!!』
強引な口付けに、息が出来なくて。ふはっと口を開けたら舌が乱暴に入ってきた。抵抗は勿論してるのに、上手くベッドに押し倒されては交わっていくキスにハマっていく私。
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ゆんぎそ(プロフ) - 更新ありがとうございますっ!ドキドキが止まりません!! (2021年12月4日 0時) (レス) @page49 id: 0a10b6b6c3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆんぎそ(プロフ) - わー!続きが気になりますっ!ドキドキ✨✨ (2021年12月2日 1時) (レス) @page27 id: 4741346bef (このIDを非表示/違反報告)
chay(プロフ) - Runaさん» すみません抜けてました!公開します! (2021年12月1日 15時) (レス) id: 78cfebea7b (このIDを非表示/違反報告)
Runa(プロフ) - はじめまして。楽しく読ませてもらってます!60話が抜けていませんか? (2021年12月1日 15時) (レス) @page10 id: 1e0f8b7b7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:chay | 作成日時:2021年11月29日 21時