#74 ページ25
「こちら、貴方様宛てにキムテヒョンさんからです、」
『…え』
何処か座る所を探していた私の肩に触れた手。振り返ると、そこにはウエイターさんが神妙な顔つきでグラスを渡してきた。
それはキムテヒョンが私にあげて欲しいと言ったものらしい。
「…大丈夫ですよ、お水ですから」
お酒のせいもあり思考回路が停止していたが。私にとっては、また余計なお節介ぐらいにしか思えなかった。
『すみませんけど、いりません。彼には余計なことしないでと伝えて下さい』
「…あ、はい。かしこまりました」
水なんて飲むもんか。あの人って興味のない人に構うのが好きなの？あのナンシーさんとも何の関係もないと言いつつ恋人のように接しては体の関係も持ってたらしいし。
深い所まで突っ込まないけど、彼なら遊ばれてもいいって。そう思える人が殆どなのかも。
どれほど女を馬鹿にしてんだよ、あの男はさ。＿＿＿＿
座る所も、まだ確保できずまた会場を1人歩きして体はフラフラ。
ついに危機感を覚えた私は自力でトイレに行き、這いつくばりながらマネージャーに連絡した。
『…うーん、そーなのー、頭が、まわったよ』
【…今から行くわ】
『わーい、まって、るーーーね』
トイレが絶妙に心地がいい。熱い頬を冷ますのに打って付けだと目を瞑りながら便座を枕にする私の姿が誰の目にも映りませんように。
やっぱりセレブリティなパーティーは私に似合わない。こんなアクセサリーで背伸びしても、所詮はただの役者であり庶民だもん。折角馴染もうと私なりに努力したんだけどな。
声をかけてくれる人は、皆下心丸出しな男性だし。いくらお酒を積まれて酔っ払っても、流石に＿＿＿＿
「……はははっ！やるなら、あのドリンク飲んでからにしないと」
「そうだね！あれ頭痛くなるんだけど記憶なくなるぐらい最っ高にエクスタシー感じるんだよ」
「うふふ、私2本いっとく」
猛烈な眠気はなに？動けなくなる前に、そっとトイレから逃げ出した。美女達の話し声が、私に嫌な予感を感じさせたから。
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ゆんぎそ(プロフ) - 更新ありがとうございますっ！ドキドキが止まりません！！ (2021年12月4日 0時) (
レス) @page49 id: 0a10b6b6c3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆんぎそ(プロフ) - わー！続きが気になりますっ！ドキドキ✨✨ (2021年12月2日 1時) (レス) @page27 id: 4741346bef (このIDを非表示/違反報告)
chay(プロフ) - Runaさん» すみません抜けてました！公開します！ (2021年12月1日 15時) (レス) id: 78cfebea7b (このIDを非表示/違反報告)
Runa(プロフ) - はじめまして。楽しく読ませてもらってます！60話が抜けていませんか？ (2021年12月1日 15時) (レス) @page10 id: 1e0f8b7b7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：chay | 作成日時：2021年11月29日 21時
