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「.....はい?あなた撮影をやり直せって言ってるんですか?」
「YES、ナンシーの相手役はキムテヒョンではないといけない。上の命令です」
「命令って、.......あなた時間はお金で買えないんですよ?それに、だったら何故今言うのですか?」
「元々の彼でもよかった、だけど昨日の撮影でナンシーそのものの輝きがなくなっていた。原因は(人1)さんです」
「うちの立花(人1)が何かしたとでも?」
「あなたにプライドを傷つけられたと言ってた。そして、キムテヒョンであれば本来の輝きを取り戻せるのでは、と」
「.......はぁ。子供じゃないんですよ、そんな我儘」
何を言ってるのか分からないけれど圧巻される口論に見えた。マネージャーはやはり凄い。ネイティブに負けてないほどの英語力だ。
ただ、ここに来たものの事情がさっぱり分からず。ふと目が合ったマネージャーにどうしたのか問いただす寸前。
ナンシーのマネージャーが私に寄ってきて。(相手を変えて再度撮影してもらえないか?)風な事をお願いしてきたが、
マネージャーは頑なに首を横に振るから。私も真似る。
口論の意図が読めた所で。私もマネージャーに賛同だ。また撮影やり直しだなんて。気持ちだって持っていけないし。しかも、それがナンシーさんの傲慢な我儘となると。
とんでもなく嫌だ。
勿論、監督やプロデューサーも賛同してくれるだろうと、と思いきや財力とは時にプライドもなくなるものか。
話し合いの結果。やり直しが決定した。その為撮影は中断、猛スピードでスケジュールが組まれる。
直後のナンシーのにんまり顔。私を嘲笑うあの顔が、いつまでも頭から離れない。
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作者名:chay | 作成日時:2021年11月25日 5時