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「これは、あくまで俺が聞いた話だから。鵜呑みにしないように｣
内容は本当に驚きの連続だった。途中相槌もできなくなるぐらい頭が真っ白になって、｢大丈夫？｣と何回気にかけてもらったことか。
ただマネージャーが私に伝えられなかった理由は、よく分かる。
表向きである(私に伝えられるであろう)真っ当な回答こそ、私には要らない人員を切り離す口実にしか思えなかったから。
確かに移動距離や労働ビザ、私1人にかかる手間は莫大だ。それをマネージャー1人に担って、責任を押し付けてきたのは事務所の偉い人達なのに。
今更韓国で活躍するタレントは、韓国の会社で面倒みるべきだと見限ってきた。
でも、それはまだ可愛い方。私が聞きたいのは、マネージャーを苦しませている根源、ひた隠しにしている本当の理由だ。
本人には((人1))伝えるなと釘を刺されても、ここまで聞いてしまえば何を聞いても驚かない。
その後深いため息をついて、言葉を濁しながら真実を教えてくれた。
役者としての仕事が貰えてないから、日本の事務所に居る意味が無い、利益がない。とのことで、このまま契約を続けるのは難しいという判断をされたらしい。
勿論マネージャーは猛抗議。その結果、マネージャーを悩ませるある条件が出された。
それは韓国で売り出し価値のあるアイドルとして活動すること。
もしくは、役者としての仕事を貰うこと。の二択のみ。
さもなければ私は韓国の事務所に飛ばされて。信頼の厚いマネージャーとも離れ離れとなる。なんて残忍なシナリオなんだろう。
「…あいつはあいつなりに現状を打破できる策を考えてはいるとは思うけど。正直、かなり参ってるし何より(人1)ちゃんのメンタルを一番に気にかけていると思う。……あいつがもし潰れそうなら少しだけ気にかけてやってよ」
『…はい。ありがとうございます』
決定事項は揺るがないもの。私達が私達らしく生き延びていく為は時に諦めも重要なことなのかもしれない。
しかし私のために最後まで足掻いてくれてるマネージャーが居る限り、私だって。
私だって＿＿＿＿
私なんかに＿＿＿＿、何が出来るんだろう。
to be continuous＿＿＿＿
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作者名：chay | 作成日時：2021年11月25日 5時
