#16 ページ17
「キスしてもカットされるって分かってたよね?」
「いや、そうですけど、」
「自分の満足だけで周りを巻き込むのは相手に迷惑だぞ。」
「………ヒョンなんで怒ってるの?」
「怒ってない」
思わず感情が高ぶって。喧嘩腰になっていたのかもしれない。咄嗟にごめん、と謝ったけど拗ねてどこかに行ってしまった。
すると、これまたいい具合に酒の入ったジミンが女の子の肩を抱いてやってくる。
「あれ喧嘩?ダメだよー」
「飲みすぎるなよ、ジミン」
「まだまだー、!乾杯!」
仕方なく傍にあったワインで乾杯。俺の横にソワソワしながらくっついてきたジミンは「なんで喧嘩したの?」なんて面白半分で聞いてきたから。
「喧嘩してない、」
と不貞腐れればジョングガに聞きに行こーと、俺の表情を伺って、やな性格だ。しかしこれ以上波風立たせない為、どうせ明日になれば覚えてないだろう、さっきの内容をありのまま話してみる。
「なるほど。テヒョンって日本の子のこと好きなんだ」
「は?!別に好きじゃ「いやいや、ジョングガに嫉妬してるじゃん」
「これって嫉妬?ただ仕事の上で注意したつもりだったんだけど」
俺が一人ムキになってる姿が、なんか格好悪い。余計に説得力をなくしてるみたいだ。あーだーこーだ建前を並べて、俺は役者の仕事に携わったことがあるからこそ、いかに役者同士の距離感が重要かと語っているのに、
俺の横で「……うん。え?ペット飼ってるの?今度遊びに行ってもいい?」ジミンは女を口説くことに必死のようだ。
はぁ、とついたため息。何もしない時も何かしてる最中も、やっぱり(人1)の姿が目に浮かぶ。今頃何してるんだろうって恋人でしか気にならないことも、
彼女だと余計に気になって仕方ない。
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作者名:chay | 作成日時:2021年11月25日 5時