5 ページ6
大量に作りすぎた料理はとうの10分で残り半分になった時、彼はフォークを持ったまま固まり、動かなくなった…
『…どうしたの？船長…？』
「……………」
可笑しいと思い、肩を叩くと料理に顔面を突っ込んだ…私は驚き、その場で固まって声すら出なくしばらく動けないでいた…そして、急に起き上がり私のパーカーで顔を拭いた
「……んあ…？…あ、寝てたわ」
『は…？…寝てた…？ご飯中に…？しかも…私の服…』
「癖だ癖…あ、パーカーすまねぇな汚しちまった」
『いや…大丈夫、また後で洗うから…私はお風呂に入ってくるから皿はシンクの中に入れといてくれ』
「んー、分かった」
私はまるで足に翼がはえたかのように軽い足取りで着替えとタオルを持って脱衣所へ向かった
汚れたパーカーの他、着ているものをカゴに投げ入れタオルを体に巻く、お風呂に入り髪と体を入念に荒い、湯船に片足から入れ体全身浸かる
全身包み込まれた様に温かくなり、程よい脱力感と安心感で幸せな気分に浸っていると今日起きた出来事を思い出す
『濃い1日だったな…エースに会って海賊になって…海賊殺したり逃がしたり…こうしてお風呂に入ってる…』
まぁ、エースには悪いが“いつもの様に”裏切って…どんな顔するか見せてもらうけどね…
«｢…なぁ…俺達仲間だろ…？？｣»
«「なんで…私を…？親友って言ってくれたじゃん…」»
«「嫌いｯ！！！私の事騙してたのね！？もう消えてｯ！！」»
『……なんで今更………どーせ…お前らなんて……』
ポタポタ…と音がして水面を見ると、ぐにゃぐにゃとした自分の顔が写っていて小さな波紋が何度も何度も広がっては水面に消え、広がっては消えを繰り返していた
何故泣いてるのか、よく分からなかったきっと疲れているから…そう自分に言い聞かせた
『……全部忘れろ…忘れろ…信じていいのは…本当の仲間は…兄貴と…あの人達だけ………』
両頬を思いっきり叩き、湯船から上がり脱衣所で新しいパーカーに着替える食堂に戻るとエースはもう居なく、書き置きのメモと綺麗に現れた皿が机の上に重ねられていた
“すまねぇ！！皿は数枚割った、寝る所は空き部屋1つあるからこれからそこ使ってくれ”
少し雑な字で書かれた紙をポケットに雑に入れ、空き部屋に向かってベッドに入った、警戒を怠らず全神経を研ぎ澄ませ浅い眠りについた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 23人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆん - 好きです！！！！！続きが気になります！！！ (2020年10月22日 23時) (
レス) id: f802e76bce (このIDを非表示/違反報告)
ただのエースファン - よかったです!!続きが楽しみです!! (2020年4月28日 9時) (レス) id: b5fc57be2a (このIDを非表示/違反報告)
ネコノミクス(プロフ) - フレアさん» ふおお！！読んでくださってありがとうございます！！！更新頑張ります(´；ω；｀) (2018年8月15日 21時) (レス) id: 5e7f718615 (このIDを非表示/違反報告)
フレア - 凄く面白いです！続きが楽しみです！更新頑張ってください！ (2018年8月15日 10時) (レス) id: 02d52b4d87 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ネコノミクス x他1人 | 作成日時：2018年8月11日 15時
