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「…イケメンだった。」
「まだ言ってんの？これ3番テーブルね。」
パスタの盛られた皿を受け取ってぼんやりとこの前の人のことを思い出す。
なにこれ、好きになったワケじゃないよね？
そりゃ見た目はいいに越したことはないけど、
あんなイケメンに惚れるほど身の程知らずじゃないし。
「お待たせしました。トマトクリームです。」
それに、物拾ったくらいの短い時間で惚れたなんてアホらしい話が私にあってたまるもんか。
そこそこの顔で浮気もしない誠実な人がいいんだっつーの。
「あ、こんにちは。」
「…へ？」
伝票をエプロンのポケットから取り出そうとして思わず滑った。
だって、ありえないでしょ。
「この前はありがとう。」
この前のイケメンとまた会うだなんて。
あの日から…確か1週間は経っていた。
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作者名：はら田 | 作成日時：2018年12月24日 19時
