恋愛症候群。 (ページ37)

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「え？」

え？

え？

えぇ～～～～。
俺はテーブルに突っ伏して頭を抱えた。

さっき俺の話してたじゃん！！！
なんで俺に気がつかないの？！

暗がり見た時と違うッてこと？！

何それぇ、覚えられないよりも衝撃的なんだけど…。
予想外…予想外すぎる。

……帰ろうかな。

「……。」

いやでも、１回賭けてみようかな。

『こんにちは。』って何食わぬ顔して、お礼を言ってみようか。

それくらい、いいよね。
思い出してもらえなかったら帰ればいいし。

「お待たせしました。トマトクリームです。」

来た。

飛び上がりたい衝動を抑えて、強ばる手をギュッと握る。

「あ、こんにちは。」

上手く言えた？

俺がようやく自分が笑えてることに気がつくと、彼女は手から伝票を滑り落とした。

「…へ？」

彼女の顔が驚きを表している。

「この前はありがとう。」

彼女の顔から緊張が読み取れると、なんだか落ち着いた。

よかった、ちゃんと覚えててくれてた。

「あ、こ、こんにちは！」

「この前は本当助かったよ～。」

よかった。
話せる、大丈夫だ。

さっきとは逆転して彼女が緊張している。
俺の勘違いじゃなければ、意外と好かれている。