恋愛症候群。 (ページ16)

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「疲れた…。」

お腹空いた。

カフェには珍しいのディナータイムに押し寄せたお客さんの波をなんとか乗り越えて、フラフラになって帰路に着く。

10時回ってるし、食べたら太るって分かってるけど極限にお腹が空いてる。

ダメだってわかってるけど

「お腹空いた…。」

理性と本能どちらかって聞かれたら本能よね。

本能取ります。

駅の近くにあるチェーン店の牛丼屋に入って、1人寂しくカウンター席に座った。

「ネギ玉の並で。あ、味噌汁も下さい。」

注文した瞬間罪悪感に襲われる。

けど瞬きひとつでもすればどうでも良くなる。
ま、そんなもんよね。
私のダイエットへの気合いなんて。

まぁバイト帰りだし
多少食べたところで変わらないよね。

「お待たせしました。ネギ玉並と、味噌汁ですね。」

よし。

さっさと食べて帰ろう。

「いただきます。」

手を合わせて、ハッとする。

周りに座るお客さんが男の人ばかりで私浮いてる？

気にもされていないだろうけど、食べ始める私だけは気になってしまう。

女のひとり牛丼って、世間的にアリなのかな。

「こんばんは、あの…」

突然肩を叩かれた。

「ゲホッ！」

「わ、大丈夫？」

むせてしまって、落ち着いてから振り向くと『村田祐基』さんがいた。

……うっそでしょ？

いやいや、ありえなく無い？

「お隣いいですか？」

「…は、あ。」