神様と出会った日。 (ページ1)

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宇野「こはー！
チャイムなったよぉ？
先生の話聞いてなかったでしょ？
高校どうするの？」

2017年の春。

中学3年生。

私、日高 Aは人生の岐路(分かれ道)に立ちました。

どうやら私がボケーッとしている間にチャイムがなって自由解散になったそうだ。

ちなみに今話しかけてきたのは唯一の親友の宇野実彩子。

実彩は人の少ない私の学校では2クラスしかなく、3年間同じだった人の1人。

実彩は小学生の時からずっと仲良しで頭もいい。

おまけに美人だからとてもモテる。

私とは正反対だ。

A「実彩はどうするの？」

宇野「私はここ行こうかなって思ってるんだ。」

そう言って実彩が指したのは偏差値79の高校。

都内でもトップレベルだ。

もう今は5月。

3年生のフロアではたくさんの高校のパンフレットやポスターを見るようになった。

最近では高校の体験入学の応募用紙がそこらにおいてある。

宇野「ちなみに、こはは？」

そう言われて少し、焦った。

いや、少しでないかもしれない。

だいぶ焦ったな、自分。

A「私はまだ、決めてないよ。」

決まっていたらどれだけいいだろうか。

何度もそう思った。

あるいは行ける高校があればどれだけいいだろうか。

何度も何度も考えた。

そう。

私は実彩と違って頭が良くない。

勉強したら頭が良くなるのか。

と言われると私の場合少し違う。

中学1年の時から必死に勉強していたし、頭のいい兄に勉強を教えてもらっていた。