I am Naughty girl. (ページ2)

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職場からそう遠くは無い自宅に帰る

平日の23時半だと言うのに
この街はキラキラしている。

ドンッ

「あっ、すみません」

前を歩いていた男性がいきなりの方向転換

間に合わず、衝突。

『わ！すみません！！あっ！！』

衝突と共に私の左手首の数珠が
見事に弾け、散りばめられた。

「っふ、ははは」

何だか面白くて笑ってしまう。

「数珠って、不運の身代わりと言うか、
暗示してくれるはずなのにね(笑)」

ぶつかってから切れてどーする、数珠よ。

『えっ、あ！ははは(笑)」

意味が分かったのか、
ただ合わせてくれているのかは分からないけど
帽子を深く被り、マスクをした
この怪しい男性と一緒になって笑った。

笑いもひと段落ついたところで
散らばった玉を拾い集める

『あっ！それ！だめです！』

「えっ？！」

あまりに大きな声で突然叫ぶので
心臓まで弾け飛ぶかと思った。

『それ、千切れた玉は拾ったらダメなんですよ！』

え、そんな事聞いたことないぞ。

「あ、え、でも、

こんな所に散らかしたままにするのも...」

『あっ！たしかに！誰かが踏んで、
転んだら大変ですよね！』

単純か。

そう言いながら手伝おうとする男性。

「1人で全然大丈夫なので、どうぞ...」

手を道の先に向ける

『いやぁ僕のせいで千切れちゃったので！』

たしかに私はこの男性の前で
堪えきれず笑ってしまったけれども

どちらかと言うと人見知りな方なので
早く行ってもらえた方がこちらとしては有り難い

けど正直にそこまで言う度胸は
生憎、持ち合わせていないので、、

「どうもすみません。お世話様です。」

『いやいやお世話はしてないですよ！はは(笑)』

ありがとうございます
のつもりで言ったはずが
訳のわかんない勘違いされてしまったら
私が変な事言ったヤツになってしまうじゃないか

『これ、作りなおして付けますか？』

「千切れた数珠は付けるといけないみたいなので」

『ですよね！じゃあこれ、、貰ってもいいですか？』

えっ、何だこの人

すっとんだ事を、、

「い、いいですけど...」

『じゃあ、ありがとうございます！
あ、お返しにこれあげます！！』

男性は、自らの左腕から
ブラウンの革ブレスレットを外し、

私に差し出した。

「い、いや！お気になさらずに！」

ただの千切れた玉
ましてや私からすると
ただのゴミ同然になった物を
貰っただけだと言うのに...

前代未聞の変わった人だ。

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