My lxxx！02 (ページ41)

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笑いの絶えない惨状ページ41

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mg「…ラウ…ラウール！！」

ru「え？……あ。」

パソコンの記事をラウールは呆然と見つめていた。他の人達はその記事を見ていいものなのかわからず、ただその様子を見つめる。
その刹那、ラウールの目から涙がこぼれ落ちた。

ru「あ、…何でだろ……。」

ラウールはいつもと変わらぬ表情で、しかしどこか苦しい表情で涙を拭った。そのまま顔を手で覆い、伏せる。

ab「…やっぱり、見ない方が良かったかな。」

ラウールは、記事を見終わった後に阿部がその質問をすることは想定内だった。
今まで自分のことを考え隠してくれた分、どんなに辛くとも"そんなことない"と言って阿部を苦しませないようにしようと決めていた。

しかし、その言葉がでない。
そんなことない。その一言を言うだけなのに。
そうだ、今の気持ちはその反対なのだ。

見なければよかった。知らなければよかった。そんな気持ちが込み上げてくる。人のことを考えられる余裕はない。

ru「…ごめん、今、何も言えない。」

そう言ってしまえば阿部が記事を見せたことを後悔してしまうということは重々承知だ。
しかし、今は何も考えられない。
自分の人生は、なんて醜いのだろう。

fk「…ラウール、あっちの部屋で休んできな。」

ru「…うん、そうする。……ごめん。」

誰に対してのごめんなのかもわからない。
今は慰めの言葉をかけるよりも、一人になる時間を作った方がいいと判断し、ただ一人部屋を出ていった。

阿部は誰にも記事が見えないようにパソコンを閉じる。

dt「…いつかは知らなくちゃいけないからね。」

kj「でも、なんか、…これで良かったんかな。ずっと知らないままでも良かったんかな。」

sk「…いやぁ、難しいなぁ。」

fk「ま、阿部ちゃん。誰のせいでもないよ。」

ab「…うん。」

どこか暗くなった雰囲気は変わらず、そしてその日ラウールが姿を見せることはなかった。