駆け込んだ自意識 ページ12
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寝室で渡辺を取り囲みながら団欒している最中、玄関のドアが開く音がした。
ぴたりと部屋は静かになる。一体だれが帰ってきたのか。二人は、戻ってきたのだろうか。
少しするとカチャカチャと車椅子が置かれる音がする。帰ってきたのだ。
kj「おかえりーー！！」
たまらなくなって玄関の方へ叫ぶ。寝室のドアが開き、呆れた顔をした目黒が顔をだした。
mg「康二うるさい。」
kj「…あ、良かった。」
向井は目黒の顔を見るなり声を震わせながら泣き始めた。それを見た目黒は何も言わずに隣に座り、向井の頭に手を置いた。
mg「大げさ。…出てってちょっとしか経ってないのに。」
kj「急に出ていくのが悪いやろ。」
mg「…まあ、ごめん。」
そこに遅れて岩本と深澤も部屋に入り、９人が集結した。深澤はそのまま渡辺の近くに座る。その姿を宮舘はまだ許しきれてないのか、目をそらした。
fk「翔太、ごめんな。」
nb「…謝られるようなことされてないんだけど。」
fk「いや、俺は翔太に死んでほしいって思ってた。翔太を追い込んだ。」
nb「…怒ってないし。」
fk「…それは、まだ俺の洗脳みたいなもんが解けてないだけだよ。翔太はさ、生きなきゃ。」
dt「…そうだよ、ふっかの言う通り。…まだ俺は怒ってるけどね。翔太はまだやり直せる。悩んでること全部、これから向き合っていけばいいし、嫌なら逃げればいい。」
fk「舘さんもごめんって！もうこんなこと翔太にやらないから。」
dt「普通こんなことする奴居ないんだよ。」
nb「涼太いつまで怒ってんだよ。もういいよ、少しは吹っ切れた気がする。ねえ、お腹空いた。」
そう言えば、昼からばたばたして誰も昼御飯も夕飯も食べていない。
dt「おかゆ？」
nb「いや、普通に食える。むしろがっつり食べたい。カツ丼とか。」
dt「それは材料ないから作れないけど、まあ適当に期待に沿えるもの作ってくるよ。」
そう言って立ち上がる。
iw「じゃあ、その間に二人くらいお風呂入れるかもな。誰か入りたいやついる？」
ru「あ、…はい！俺目黒と入る！」
mg「勝手に決めるなよ。」
ru「もう決定なの。よし、行こう！」
そのまま目黒の腕を掴み、お風呂場へと直行した。
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作成日時：2020年8月11日 17時
