【イナオリ】破壊の女神2【オリオンの刻印】 (ページ7)

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不運ページ7

「どうした、調子でも悪いのか？二人とも」

今日の練習は、連携力を高めるためにくじ引きで二人ペアを決めて二対二でボールを取り合うというものだった。

「いや………」

「二日ぶりで体が鈍ってんじゃねえのか？」

「そうか………じゃあ、二人でランニングでもしてくるといい」

「いや………人の話を」

こちらの話を一切聞くことなく事を進めてしまった灰崎風丸ペアは他のペアのところに行ってしまう。

「………えっと。じゃあ行こうか………ヒロト」

「………」

そう、Aのペアはヒロトだった。

とは言っても、朝のあれ以来一言も話してくれないどころか顔すら見てくれないのだけど。

気まずい沈黙を破ることが出来ないまま、Aたちはランニングをするべく宿舎を出た。

海岸沿いを走ろうと考えてのことだ。

いざ走り始めようとした時、ヒロトが口を動かした。

「さっきの言葉は本気か？」

「え？」

「だーから、さっき＿＿＿＿朝のだよ」

いつになく真剣な眼差しのヒロト。

Aは首を縦に振って答える事しかできない。

真剣なヒロトの眼差しには妙な魅力があり、逸らしたいのに目を逸らす事が出来なかった。