【イナオリ】破壊の女神 (ページ9)

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圧倒的ページ9

「ダイヤモンドレイ！」

後ろからそんな声が聞こえて振り返る。

なんと、Aを抜かしてすぐに必殺シュートを放ったらしい。

そのダイヤモンドの如く輝く技を前にDF陣はあっという間に吹き飛ばされてしまう。

「痛そう………」

GKの砂木沼は一瞬で飛ばされ、西蔭も粘ったもののボールの威力には適わず。

残るのは円堂のみ。

「風神雷神！」

円堂渾身の技で受け止める。

一時はボールは手の中に収めるものの、ボールの威力は留まることを知らず遂に円堂の手から外れてしまう。

「凄い、たった一人で………」

これがスペイン代表の力。

同じ代表でも天地の差がある。

クラリオは日本代表を煽った後、姿を消した。

「みんなどうした！凄いプレーを見たくらいでビビっちまったのか？」

静まりかえったその場で円堂が声を出す。

「あれを見てビビらないやつがいるんですか………」

「無理でゴス………」

弱気になっている万作と岩戸を見て、Aは呆れてしまう。

「現雷門イレブンはずいぶん弱気なのね」

誰にも聞こえないように、落胆した声で呟く。

「っは、だからなんだって言うんだよ。あの程度」

「口だけならなんとでも言える。今の俺達はあれに対抗するだけの実力がない」

相も変わらず、自分のストライカーとしての自信に満ち溢れている吉良とそれを非難する灰崎。

「でも気持ちで負けてたら勝てるものも勝てなくなるよ」

その灰崎を更に非難する吹雪に風丸は肯定する。