【イナオリ】破壊の女神 (ページ12)

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再起不能ページ12

「その程度で日本代表とは笑えますねえ」

皮肉たっぷりにそう言い放つ目は笑っていなかった。

「お前は何者だ！？」

三度目の質問を不動が投げかけると、少年はやっと答える。

「僕の名前が知りたいのか………僕は無敵ヶ原富士丸。君たちのようなダメ選手がFFIに＿＿＿＿」

その先の言葉は何一つAの頭には入ってこない。

無敵ヶ原富士丸。むてきがらはら………。

「ふふ………あっははは！」

遂にAは堪えきれなくなり、大きな笑い声を上げてしまう。

「な、何がおかしいんだ！」

「だって、む、無敵って………絶対偽名じゃないの………あははっ！」

みるみるうちに赤くなっていく無敵ヶ原。

「うるさいうるさい！お前も再起不能にしてやろうか！」

「いや、遠慮しとくよ。アイス食べてるし」

無敵ヶ原は悔しそうに顔を歪めると、八つ当たりをするようにA以外にラフプレーを仕掛け始めた。