代表キャンプ ページ2
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「おお！ここが代表キャンプの場所！」
日本代表選手に選ばれたMFの稲森明日人。
一番乗りでキャラバンから降り、目の前にある壮大な景色を見据える。
「はいはい明日人。降りるのに邪魔だよ」
同じく日本代表選手でDFの万作雄一郎が明日人を押して、道を作る。
そんな光景をキャラバンの中から見つめていたのは。
千早A。
彼女もまた、MFとして代表選手に選ばれた者の一人だった。
様々な学校を転々としていた彼女だが、与那国島イレブンが転校してきてからの
雷門中にだけは行ったことのない彼女にとって
現雷門イレブンというのは目新しい存在なのだ。
「降りねえのかよ、Aチャン」
「最後に降りるからお構いなく。………アッキー」
声を掛けてきた同じくMFの不動明王に対して、揶揄うようにあだ名で呼ぶ。
「ああ！？っち、クソが………」
そんな彼女のふざけた態度に不動は苛立ちを隠すこと無くキャラバンを降りていく。
フィールドの悪魔、灰崎凌兵。
雪原のプリンス、吹雪士郎。
ピッチの絶対指導者、鬼道有人。
静かなる守護神、西蔭政也。
伝説のエースストライカー、豪炎寺修也。
蒼き疾風、風丸一郎太。
孤高の反逆児、不動明王。
永世の貴公子、基山タツヤ。
ゴッドストライカー、吉良ヒロト。
伝説のゴールキーパー、円堂守。
そして今この場にはいないが戦術の皇帝、野坂悠馬。
彼女が知り得る二つ名を思い浮かべるとほとんどの選手がそこに揃っていた。
当然の事ながら、現雷門イレブンを知らない彼女は彼らの二つ名どころか名前すらも曖昧だ。
「………リハビリ試合がアジア大会なんて、私もずいぶん期待されてるのね」
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作者名：にんじんみかん | 作成日時：2019年4月11日 23時
