アップルパイ (ページ4)

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友達ページ4

佐野side

「そう言えば玲於くんなんであの時
連絡先の紙なんて持ってたの？！」

あれから俺らは友達になったけど友達止まり

俺が友達になろってご飯誘ったから

Aちゃんは完全に友達だと思ってる

佐野さん呼びは玲於くん

西野さん呼びはAちゃん

『あれは気になってる子に渡す用』

「え？！じゃあなんで私に渡したの〜」

『え、』

今の流れはさ完全に

Aちゃんのこと気になってたって事じゃん

鈍感なの？

『は〜？笑もう言わねー笑』

「えー！なんでよー！教えてってば！」

今のこの関係が心地よすぎて

正直、好きかどうか聞かれたらわからない

でも、絶対この関係は壊したくない

そのくらい大切な子

今はこの関係を大切にすればいい

「ねー！玲於くん教えてよ〜」

『はいはい、しつこい』

Aちゃんは雑誌の編集者
俺と同い歳
ラーメンが好きで
夜中に誘っても付き合ってくれる

『餃子ジャンケン』

「…うわぁー！負けた！」

5個の餃子、どっちが3つ食うかじゃんけん

『よっしゃ俺3個』

「んも〜、最近ずっと玲於くんが3個じゃん」

『Aちゃんが弱いだけね』

ちぇ〜なんか言いながら不貞腐れてる

なんか可愛いんだよな

沢山食べるところも

女の子なのに夜中にラーメンなのも

負けじと餃子ジャンケンしてくるところも

全部がツボ、最高におもしろい

(ありがとうございました〜)

「玲於くんが餃子3個食べちゃうから
まだ満腹じゃない！！」

『いや、餃子1個分じゃんか』

「餃子1個分は大きいよ〜？」

『はいはい、じゃあアップルパイ買って帰ろ』

「え！ほんとに？！やったあ！！」

アップルパイでこんな喜ぶのも

餃子1個分で満腹度が決まるのも

全部、全部ツボ

#ふたりの関係は友達
#餃子ジャンケン