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side 羽生結弦
『おめでとう』
そう、打ち込んだまま送信ボタンは押せずにいた。
ただ、猫とのラインのトーク画面をベットに寝転んだまま見つめる。
送信ボタンのかわりに文字の消去ボタンを押す。
「はぁ…」
会場には行かなかったものの、中継では猫のことを見ていた。
猫はフリーの自己ベストを更新してグランプリファイナルの3位表彰台を勝ち取った。
もともと、ジュニア時代にはそれほどの結果は残してこなかった。
それが、オーサーのところに来て約8カ月。猫は生まれ変わったようだった。
祝ってやりだいが、どの面下げてとはこのことだ。さんざん、ひっかきまわしといて。
「できるわけないよな」
携帯を軽くベットに投げ置く。
こんな、嬉しいことごあった日に俺からのラインだなんて猫からしたらうんざりだわな。
悲観的に見てるとかそういうことじゃなくて。
それくらい。
大人として、男として情けないことをしたのだり
ーピコーン
敏感になってたためか、勢い良く体を起こしてしまった。
もしかして、猫じゃないかって。
しかし、メッセージ送信者を見て軽いため息がもれる。
「猫なわけねぇよなぁ」
しかし、目を疑って、もう一度画面に目を移す。
「昌磨？」
珍しい。昌磨からラインなんて。
最近ギスギスしてたし余計に珍しい。
『こんばんは。夜分遅くにすみません。この間はみーのことありがとうございます。強がりる奴なんでゆづくんが強引に運んでくれて助かりました』
この文面には少しイラッとした。
なんで、お前が猫のことお礼いってんだよ。
幼馴染みで猫のことなんでも知ってますアピールかよ。
って、俺が猫のこと好きだから勝手にそう思ってるだけか。
『別に昌磨にお礼言われることでもないよ』
大人げない。
嫉妬だ。
嫉妬してこんなそっけない文章送ってる。
ほんの数分で昌磨からの返信は来た。
『ゆづくんに聞いてもしょうがないと思うんですけど、みーの好きな奴って知ってます？だいぶ、悩んでるみたいで。心配してます』
知らないと思うけど。
なんていう余裕がうかがえて更に勘に触る。
『知ってるけど。別に昌磨に関係なくない？』
というか、猫の好きなやつってお前だし。
『関係ないと言えばそうなんでしょうけど。幼馴染みが悩んでるのに心配するのに理由なんてなくないですか？』
つくづくため息が出る。
なんでこんなに優しい奴なのに猫の気持ちが伝わってないんだよ。
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らっき(プロフ) - 完結されてからかなり経ってしまっていますが、読ませていただいてすごく好きな作品になりました。書いて下さってありがとうございます！それだけ伝えたくてコメントしました(*^^*)見てくださるといいなぁ、なんて思ってます！ (2021年12月7日 22時) (
レス) id: 4da1a124c4 (このIDを非表示/違反報告)
めぐみ(プロフ) - 大変お久しぶりです。最後まで読ませて頂きました。ぜひとも、時間があるときで構いません。名前を自分の名前に変換したものを読みたいので、よろしくお願いします。 (2018年9月2日 8時) (レス) id: 058ee396c0 (このIDを非表示/違反報告)
納子(プロフ) - yuccoちゃんさん» ほんとうに読んでいただきありがとうございました！ (2018年4月9日 9時) (レス) id: 21906f0f83 (このIDを非表示/違反報告)
yuccoちゃん(プロフ) - こんばんは！ゆづのドSなセリフにトキメキました！言われたい！サイコーの終わりでした！番外編で続きも読みたいです！ (2018年4月8日 1時) (レス) id: 72d5e5baf7 (このIDを非表示/違反報告)
納子(プロフ) - 鹿さん» いつも丁寧なコメントをありがとうございます。読んでいただけてほんとうに嬉しいです (2018年3月29日 20時) (レス) id: 21906f0f83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：納子 | 作成日時：2017年9月7日 21時
