【刀剣乱舞】ふるべ ゆらゆらと

弎拾陸 ページ39

「主さま！審神者雑誌、saniniが届きました！」

「さ…にに？」

「はい、審神者のありとあらゆる情報が詰まっている月刊誌です！」


ほー、これはまた……。

私は雑誌という類いの物に興味はない。だから買ったこともない。
そんな物を買う金があるならマンガかゲーム買うよ。

saniniの表紙の見出しはこれか…。


「ブラック本丸……」

「ちなみにこれは先月のsaniniですよ」


口に咥えてたもう一冊のsaniniをこんのすけがバサッと落とした。

こっちの表紙は‘‘審神者対象年齢変更！？”ねぇ。


「へー、新刀剣男士…へー、便利なアイテム…ふーん、審神者会議か…」

「……いい加減離してよ！」

「蛍丸様…いたんですね」

「いたよ！もうここに閉じ込められて一週間！」

「そんなに経ってないよね。嘘はダメだよ。まだ二日と経ってないからね」


適当に蛍丸くんをあしらってまたパラ、とページをめくる。
まだ何か言ってるけど無視だ無視。


「ん…？審神者ランキング？」

「それは審神者と近侍の刀剣男士が挑む対人サバイバルゲームのランキングです。強い審神者を決めるもので、他に知略のランキングもありますよ。気になりますか？」

「いや…知ってる人が……この、3位の女の人」

「ああハル様ですか！お強いですよ、相手が男の人だろうが簡単に投げ飛ばしてしまいます！」


へ、へえ…強いのか…。

‘‘ハル”さんはもちろんあのお嬢様審神者さんだ。審神者の知り合いなんてあの人と前任しかいない。

それにしてもあの人ハルさん、っていうのか……顔に合ってるなぁ。
でも口調とか考えたら‘‘華”とかも似合う。


「あ、そういえばここって電話あるけど通話はできるの？」

「できますよ？」

「……………………えっ」

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