弎拾伍 ページ38
「彼をどうするつもりですか…?」
「別に害は加えません」
私に害を加えない限りは。
「ねえ、じゃあ俺と安定の部屋に置いとく?俺は良いよ。安定も多分良いって言うと思う」
「うーん……でも基本全部の部屋が二人部屋なら清光さん達のところに蛍丸くんが入るのは難しいでしょ」
「…俺は普通に離してほしんだけど」
「それは無理だ。貴様はまた主に危害を…そんな奴を見過ごせると思うか」
答えた長谷部さんを蛍丸くんがキッと睨む。
「だいたいなんでその審神者の味方になってるの?!操られてるの?!」
悲痛の叫びだ。
…でもまあ簡単に言うと長谷部さんは私じゃなくても審神者なら良いんだろう。
清光さんにしても、私が愛をあげる…仲良くすると言ったからだ。
薬研は私に匿われてたから。優しくしてもらったから。
一期さんは私を、ではなく私を信頼している薬研を信用している。
他の皆んなも案外簡単な理由で私と仲良くしてくれている。
だから私はこの本丸が好きだし、そんな皆んながいるこの本丸を守りたいと思う。
「…ああそうだ。蛍丸くんは私の部屋で過ごしましょう!」
「大丈夫なの……?」
「大丈夫だよ。縄は解かないから」
小夜くんは「そう」と言ってこの場から去ろうとしていた江雪さんと宗三さんを追いかける。
もともとあの二人は小夜くんが心配で来たんだろう。
小夜くんを置いてこの場から去ろうとしたということはここが危険ではないと判断した……つまりは私を危険視していない。
あの二人が私に何かしてくることはないだろう。
「俺はヤダ。審神者の部屋なんか何されるか分かんないじゃん…」
「あは、君に拒否権はないよー。さあ、____さあ」
にこーと笑って蛍丸くんを縛っている縄を持つ。
ラッキー男士
槍
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空と桔梗(プロフ) - 夕月さん» コメントありがとうございます。時間はかかると思いますが、ふるゆらを終えた後に流星を書きたいと思います。 (2016年5月31日 22時) (レス) id: faabd855d4 (このIDを非表示/違反報告)
夕月(プロフ) - ふるゆらを続けて終えた後に流星がみたいです (2016年5月31日 22時) (レス) id: 0a055286aa (このIDを非表示/違反報告)
空と桔梗(プロフ) - カルーさん» コメントありがとうございます。 (2016年5月31日 21時) (レス) id: faabd855d4 (このIDを非表示/違反報告)
空と桔梗(プロフ) - 柊椿さん» コメントありがとうございます。 (2016年5月31日 21時) (レス) id: faabd855d4 (このIDを非表示/違反報告)
カルー(プロフ) - 毎度、楽しく読ませて頂いております。できれば、続けて頂きたいです。 (2016年5月31日 21時) (レス) id: 9d53292aa3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空と桔梗 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/Kuroraand/
作成日時:2016年4月25日 22時