【刀剣乱舞】ふるべ ゆらゆらと

拾陸 ページ18

「っ〜！」

「うわ…痛そ…」

「あ、すみません。そんなに痛がるとは思ってなくて」


実際蹴ったことなかったからどんなに痛がるかは想像つかなかった。


「歩けますか？」

「愛してくれる…？」

「え…？えっと、加州さん？」

「清光…？」


愛してくれる？…って。ん？
愛すってどの愛す？

親愛？

寵愛(ちょうあい)？

相愛？

…どれだ。


「あの…愛ってどの？」

「え……‘‘愛”に種類があるの…？」

「そこそこ」

「何でもいい…愛してくれるなら。お願い…愛して、もう痛いよ……胸が、痛くて……苦しい」

「清光……」


加州さんの目からポロポロ、というよりボロボロ涙が溢れ出る。
苦しい、苦しいと言いながら泣いてる。


「じゃあ親しみを込めて親愛の感情をあげてもいいですか」

「っ……うん…！」

「主…ありがとう」

「清光さんって呼んでも？」

「っ…うん…！」


清光さんだけじゃなくて安定さんからも涙が……えっと困ったな。
こんなに泣かれると私が泣かせたみたい……。


「それじゃあよろしくお願いします。清光さん、安定さん」

「よろしく、主」

「可愛いがってね…っ主…！」

「えっ、ちょ」


二人が飛びかかってくる。

私より背の高い二人が。

アッヤバい死ぬ。

ゴッ！


「痛った〜！」


効果音おかしかった！
ゴチン！とかじゃなかった！

あー！痛い痛い痛い！！マジで痛い！！

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