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其の四十八 ページ4

「後は俺一人できっちりケジメをつける。
あんたらには迷惑かけた。悪かった…!」


そう言って鬼沢は理央のいる倉庫へ向かった。


「警察に連絡しましょ!」

「それはならぬ。理央殿の身に危険が及ぶ」

「ヘタに歯向かったらこっちが狙われるしな」

「また、騒ぎになったら厄介だからねえ」

「でも理央が…!」

「そーそー、理央さん助けなくてもいいんですか?」

「大丈夫だよお。あいつらの狙いは鬼沢だけなんだから。
不良同士の喧嘩なんかほっとけばいいんだってぇ」

(それってどの道鬼沢さんやられるよね)


それには寅之助と親二人も賛成のようだ。

だがそれを聞いて黙っている半平太ではない。


「おまんら何言うちょる!!?
本当にこのまま仲間を見捨てるつもりか!?」

「仕方ねえだろ。俺達にはもうどうしようも出来ねえよ!」

「正直…私達には関係ないですし…」

(私もほぼほぼ関係ないね鬼沢さんは。まあでもこの調子なら間に合うし、もうちょっといっかな)


Aは鬼沢につけた盗聴器を確かめた。

走る男が聞こえてくる。

が、やはり傷口が痛むようだ。
この調子では倉庫につくのは遅くなるだろう。

それにAは鬼沢がつくまでバンデットの連中は理央には手を出さないと確信していた。


「寅之助!おまんは、理央殿にも鬼沢殿にも世話になったのではないのか!
御内儀達は、理央殿と共にこの村で過ごしてきたのではないのか!

晴香殿は、理央殿の真の友ではないのか!

小さな絵箱の中で繋がり、同じ輪に入っておれば友達か。

くだらん事で笑いあっておれば仲間か!

そんなのはのお、上っ面のつき合いじゃ!

本気で交わり、ぶつかり、共に肩を組んで歩かなければ、

何も分かりはせん!

面倒であろうと、己に得がなくとも!

きちんと、気持ちで応える。

それが真の同志というものぞ…!

どんな事があろうと、同志を見捨てたらいかんぜよ!

わしは一人でも行く」

其の四十九→←其の四十七



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まゆ - 面白かったです(≧∀≦)続きが、すごく気になります(≧∀≦)これからも、頑張って下さい(≧∀≦) (2018年1月25日 23時) (レス) id: 5050a4539b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:空と桔梗 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/Kuroraand/  
作成日時:2016年1月10日 22時

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