笑う娘。パパそっくりだろ。【りょう】

214話。 数ヶ月前 ページ39

りょうside


「「「梨瑛、運動会、お疲れ様でした」」」

『んっふふ〜♡』


運動会が終わって夜が明け、昼に集合がかかった日曜日。上機嫌な梨瑛を連れて、てつやの家に向かった。
メインチャンネルを撮る前に一本サブチャンネルを撮ろうとなり、虫さんがカメラを回した。


虫「梨瑛ちゃんね、昨日運動会だったんですけど、いやぁ、すごい活躍でしたね」

り「実際見に行ったのは俺だけだけどね？笑」

虫「僕達言ったら大騒ぎになっちゃうから」

ゆ「なんかさ、てつやがさ、”運動会なんだから観光伝道師も呼ばれるよね？！挨拶とかあるかな！？ほら、来賓みたいに！”とか言い出すからまじ笑ったわ」


このサブチャンネルもアップするのはきっと随分と後の話になるから特定されることも無いだろう。それに、大体の小学校が同じ日にやってるし。

『とっしみつさんっ』

と「…なん」

『梨瑛かけっこいちばんだったんだぁー♡』

と「…知っとるよ」

『約束は守ろうねってお父さんいつも言うよねー♡んふふ♡』

と「……んあぁあ！！何がいん！俺ァ何すりゃいいの！」


ソファーで半ギレのとしみつにまじで心の底から謝った。ごめん、としみつ。


すると、梨瑛はゆめまるの携帯からYouTubeを開き、一本の動画を見せてきた。


＿”事の発端はツリメと友達二人で
真夜中の道を歩いている時に
起きたんだ”＿


り「…なんか聞いたことあるぞこれ…」


見せられた約六分間の映像にとしみつは深いため息をついた

と「……これをやれと」

『うん！いっしょにやろ！…ほんとはみんなでやりたかったけど。』

と「ぷっちょはあるん」

『お父さんがいっぱい買ってくれた』


としみつはもう一度、深いため息をついた。
まじごめん。としみつ。

215話。 数ヶ月前→←213話。 数ヶ月前

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す