第1話 ページ2
「随分と遅かったわね。」
自分の所属している組織の女幹部であり、同僚とも言える人の声がし、薄暗く少し血生臭い道を歩いていた足を止め振り返る。
『やぁ、ベルモット。元気にしてたかい?
こっちは少し仕事に手こずってしまってね。すぐにでも帰って休みたいのだが…』
こういう仕事が一段落した時は恋人が迎えに来るものではと辺りをキョロキョロと見回してみる。
ベルモットはそれに気づき口を開く。
「ジンならもう帰ってるわよ。ここにはいなかったわ。
そんなことより、早く集めてきたデータを渡して欲しいんだけど。」
恋人との2週間ぶりの再開を楽しみにしてくれてるのではと期待したが少しショックだ。帰る前に陣の家へ行きいっぱい触れてやろうと考えつつデータチップをベルモットに手渡す。
『その中に全部入ってるよ。
今回、結構危なくてね。ちょっと向こう側の社長にカマかけてみたら危うく掘られそうになったよ。』
「ふーん。まぁ、あなたならどうにか出来たんでしょう。」
『もちろんだよ。
さて、じゃあ俺はもう行っていいかな。あの方にも俺が仕事を終わらせたことを伝えといてくれると嬉しいね。』
「いいわよ。次の仕事もよろしく頼むわよ。」
バイクに跨り、道の奥まであっという間に消えていったベルモットを見送り、俺も歩き出す。
愛おしい恋人の元へ。
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ふづき - はぁすき… (2022年5月15日 17時) (レス) @page15 id: 3d9c5132e5 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - こういう大人同士の恋愛最高です。ありがとうございます。 (2021年6月25日 5時) (レス) id: 60eacbb9ae (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - お元気ですか? (2020年12月23日 3時) (レス) id: 05ebd46207 (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 好きです!! (2020年5月2日 17時) (レス) id: 05ebd46207 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - さ、最高……まさに僕の理想がつまった小説さん、、やっと見つけました…!更新、楽しみにしております、! (2019年5月17日 22時) (レス) id: 1036fcd1e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:そいち x他1人 | 作成日時:2018年6月15日 21時