九十三話 ページ49
「レオナさん！まさかテストにも出ないつもりッスか！？」
『そうっすよそうっすよ』
「あー…？は？おい、なんでコイツもいるんだよ」
「あ、起きた」
『こんちはレオナ先輩。明日はテストですが』
「ったくもー。オレだって自分の勉強あるんスからね！」
『そうです！ラギー先輩の気持ちを考えてください』
「いや、金貰えるから別に良いんですけど」
『いいんかい』
「はぁ…コントなら他所でやってくれよ。俺は今寝るので忙しいんだ」
『なんでですか。さっきラギー先輩に「レオナさんをテスト受ける気に出来るなら、オンボロ寮にある材料で料理作ってやっていいッスよ」って言われて来てるんですよ』
テスト出ないことなんてあるんですかって聞いたら、去年から色々と大変だったんッスとだけ言っていた。
「そりゃ良かったな。俺は寝る」
『寝るなよ』
「せいぜい頑張ってください、Aくん。それじゃ、オレはこれで」
勉強頑張ってくるッスとさっさと行ってしまった。無慈悲め。
『うわ、マジでいっちまいましたよラギー先輩』
あんなこと言ったって私がレオナ先輩をテスト受けさせる気にするなんて不可能だろ。
結局寝ずにぼーっとしてるレオナ先輩と「テスト受けろよ」「面倒くせぇ」のやり取りが何回も続く。
『敬語なんて使う必要があるのか？敬えねぇんだけど。この人』
「ハハハ、随分と正直な様で。『
『本当にすみませんでした』
土下座。世の中土下座で解決するは言い過ぎだからやっぱ今の無し。
『本当にテスト受けないと留年しますよ。あはは、ダブリ先輩』
「テメェ…」
本格的に怒ってきた。やべ、ちょっと怖。っていうのは冗談で。
この後も死ぬほど弄り倒したらとうとうレオナ先輩が折れてくれた。
あれ？レオナ先輩って押しに弱い……？
いや、違うか。関わったら面倒くさいと思ったのか。
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作者名：サリー | 作成日時：2023年9月7日 7時
