八十五話 ページ41
「じゃあ、行くか……っ、ぐ、痛ってぇ…」
私も行こうかと踏み出した矢先に、後ろからレオナ先輩の声。
振り向くと、近付くラギー先輩も見えた。
「………オレ、アンタのこと許した訳じゃねーッスから」
「…あァ、そうかよ。」
だろうなとでもいいたげな表情。まあ、当然だよな。
「でも……なんでッスかね。
そんなふうに情けない顔したアンタは見たくねーなって思っちゃうんスよね。
アンタはいつもみたいにふんぞり返って、ニヤニヤしてるほうがお似合いッス。
………こんな風に！
そら、『
「ひって
おー、凄ぇ笑顔。
「シシシッ！お
「ひ
「なにやってんだ、あんたら。……フッ」
『これでめでたしめでたしだな。ジャック、色々と助かったよ』
「いや、こっちこそ。お前らには世話になった。
おかげで俺もやっと本気を出して戦えそうだ。」
「ここからは敵同士だ。手加減はしないよ。」
「臨むところだ！」
ボロボロのサバナクローとハーツラビュルはどっちが勝つんだろ。
「なあなあ、学園長！俺様たち、ちゃんと犯人を見つけたんだゾ！」
『ん？ああ、マジフト大会の出場枠のことか』
「これで約束通り、俺様たちを試合に出してくれるんだろーな！」
「え！？あぁ〜……っと。そんな約束してましたねぇ。
絶対に無理だと思って、すでにトーナメント表を発表してしまいました。さてどうしましょう…」
「ええ〜〜！！ひでぇ！詐欺なんだゾ！」
どのみち私は出られないんだよなぁ。
「いやいや、待ってください。今何かアイデアを考えますうーんうーん……
そうだ！エキシビジョンマッチで特別参加枠というのはいかがです？
本戦前に余興として行えば問題ありません。きっと目立ちますよ〜！」
「目立つ！？ならそれでいいんだゾ！」
『決断が早い。あのー、オンボロ寮って選手足ります？』
私役に立たないから実質1人…1匹。
「ああ、そうでした…うーん、どうしましょう……それから対戦相手も決めなければ。教師でチームを急造するしか……」
一個穴が空いたら次々にボロが出てきたな。
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作者名：サリー | 作成日時：2023年9月7日 7時
