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七十二話 ページ28
マジフト大会前日
『あっ、トレイ先輩！身体の調子はどうですか？』
松葉杖使って歩いてるトレイ先輩を見つける。
「心配してくれてありがとな。意外と治りが早かったから、もしかしたらマジフト大会に出場できるかもだ」
『マジっすか？エースたち、めちゃくちゃ選手候補の枠狙ってましたよ。
ま、私はどうせ出られないんで正直興味ない…というか、どうでもいいです』
まだ育ち盛りだもんな、高校生って。治りが早いのかな。
「はっきり言うな…」
ごめんなさい。よく言われます。
『ゴホン。ところで、トレイ先輩のクラスは次錬金術なんですね。階段とか上り下り大丈夫でした？』
「ははっ、心配しすぎだよ。」
そうか？トレイ先輩も意外とこれぐらい心配性ですけど…
まあ、俺は意外とタフだから大丈夫だよと言って、頭をぽんぽんとする。
……トレイ先輩は、きっと私が完全なる善意で話しかけたと思ってるんだろうな……
耳元に残る好感度上昇の音。罪悪感が芽生えた。
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作者名：サリー | 作成日時：2023年9月7日 7時
