五十六話 ページ11
ケイト先輩が先導して鏡舎に行き、ポムフィオーレ寮の鏡を潜る。
ポムフィオーレ寮
うわ、うわ、城……？？
なんてゴージャスでエレガントでトレビアンで……語彙力が。
「1人目はココ。ポムフィオーレ寮3年生の、ルーク・ハントくん。
金色のボブヘアーに帽子がトレードマーク。」
「ルーク先輩は去年のマジフト大会でも活躍していた優秀な選手だよ。」
「お、あそこに座ってるのそうじゃないか？」
あ、いた。あの紫髪の男の子と、同じ金髪でも毛先にグラデーションがかかっている直視できない人もいる。
「うわっ、なんかめっちゃキラキラしてる……」
大丈夫だろ。お前らだって充分眩しいんだから。
それにしても眩しッ。
「ノンノン、エペルくん。紅茶を飲む時、カップの取っ手に指を入れるのはエレガントではないよ。」
「えっ……あっ、すみません。」
「はぁ…マジフト大会のメイク、悩むわね。」
「はっはっは！
キミの輝きは化粧品の質で左右されるほど淡くはないだろう？」
「そんなの知ってるわよ。でも、もうワンランク上を目指すために手は抜けないでしょ。」
「いいね！その意識の高さ。実にマーヴェラスだ！」
「う〜〜〜ん。なんだか強そうな気がしねぇんだゾ。
俺様だったらコイツは狙わねえな。」
「んじゃ、次行ってみよっか。次はね〜、オクタヴィネル寮の……」
『誰でもいいです。あの人たちが眩しすぎてそろそろ私の存在感がなくなりそうです』
私にはやはりオンボロ寮のような、暗い場所がお似合いなのかも知れないと思い始めた。
いや、そんな乙女ゲーの主人公なんていないよな。
とにかく私たちは、逃げるようにポムフィオーレ寮を飛び出した。
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一応
ルーク・ハント
★★★☆☆
美しいものに惹かれるが、本当に群を抜いて素晴らしい美しさとでもなければ厳しい。
(移り気だと自分でも言っていた。)ただ興味を持たれると一気に上がることがある。
BADENDルートは、四六時中見張り近付こうとする奴は牽制(排除)する系。
滅茶苦茶ヤバい。
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作者名：サリー | 作成日時：2023年9月7日 7時
