おさかなさんとどらごんと『Fischer's』 (ページ22)

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１４匹目ページ22

自分のクラスに戻ってきたクロアは、荒々しく近くにあった机を蹴り飛ばした

ク「くっそ……っ。ふざけんなよ…なんなんだよっ」

ぐしゃぐしゃと右手で髪を掻きむしり、また机を蹴る

「おい、クロ。何してんだ」

怒った様な低い声にビクリと肩を揺らしたクロアは、いきおいよく後ろを振り返った

そこには、高校に入ってから仲良くなった同じクラスのミィカとザカオがいた

ザカオは静かに倒された机を直し、ミィカはクロアに近づく

ミ「何してんだっつってんの。……前々から思ってたけどさ、お前この頃イラッイラしてねぇ？何かあったのか？」

「悩みでもあんなら、俺らが聞くよ？」と言ったザカオと、にっこり笑っているミィカを一瞥して、クロアはゆっくりと口を開いた

大事な幼なじみが、つらい思いをしているかもしれないこと、それを、自分に相談してくれないこと

今さっき、一方的に話をしてしまったこと……

ク「あいつが…シロが何思ってんのか、わかんねぇ…。どーすりゃいい…？」

２人に縋るように言ったクロア

そんなクロアを見て、ザカオは静かに口を開いた

ザ「クロ。クロは、どーしたいの？そのまま、その子をほっとくの？違うよね？助けたいんでしょ？なら、もうやることは決まってるんじゃない？」

ミ「クロ、お前はホントはわかってるはずだ。お前がどうしたいのか。そいつが、どーしてほしいのか。けどまぁ、今は一旦うちに任せてくんない？」

にっと笑ったミィカを不思議に思いながらも、「一旦…な？」と言ってクロアはミィカに任せることにした

ザカオは、何をするのかわからないし聞いていないため、ポカンとしていた