１３匹目 ページ21
マシロside
う
高校に入学してから、私は１人になった
中学の時はたくさんいた友達も、みんな違う学校に行ったから仕方ないんだけどさ
唯一一緒の学校のクー……あぁ、さっき、ザカを連れてったやつ。クロアね
クーは、違うクラスになっちゃったからいつも一緒ってわけじゃなくてね…
登下校は一緒だったんだけど、それをクラスの女子に見られたからかな
ある時を境に、クラスの女子が私を無視するようになったの
時々、ものがなくなることもあった
名前も知らない他クラスの女子に、階段から突き落とされたこともあった
その時、助けてくれたのがミィカだったの
それから、ミィカは私を見かけたら話しかけてくれるようになった
けど、いじめられてる…なんて言えない
クーにだって言えないこと、よく知らない子に言えるわけないし
その時はまだ、ミィカのこと苦手だったんだよ
むしろ、嫌いだったかな…
ミィカに話しかけられた日は、クラスの女子のいじめがもっと酷くなるから、できるだけ避けてた
そんなことが続いたある日、私はクーに呼び出された
いじめが酷くなってから、話すのは久しぶりで少し緊張してた
ク「なぁ、シロ。お前…俺に隠し事してる？大丈夫か？」
びっくりした。なんで、なんで話してないのに、見られてないはずなのに…って
けど、一生懸命笑顔作って私は言ったの
シﾛ「なわけwクーは心配性なんだよ。大丈夫だっt…っ?!」
クーは私を強く壁に押し付け、顔を近づけてくる
ク「俺が、幼なじみのウソ見抜けねぇヤツだと思ったのか？それともなんだよ。俺には言いたくねぇのか？」
言えないってば…。言えるわけ、ないじゃん…
何も言えずに下をむいていたら、クーは静かに私を離して、言った
ク「……俺には、話してくれないんだな。もう、いいよ」
あんな苦しそうなクーを見たのは久しぶりすぎて、私は１歩も動けなかった
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作者名：Kakao. | 作成日時：2017年6月14日 13時
