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ぶりっ子 110 ページ23


もう本当に黙ってくれ。そう願うも虚しくあの蛇男はネチネチと言葉を紡いでいく。私にできることはと言えば、惨めに地面に顔面を擦り付けながら足をバタバタとさせることくらいだった。

頭を抑えられてるせいでしのぶさんの顔は見えないけれど__、ダメだどう考えても終わった。だってこんなの怒らないはずない。

憎い妹がやっと出ていったと思ったら隊律違反起こして帰ってきてさらに自分がその責任をとれって責められるなんて…洒落にならないくらい酷いな。コレなんて地獄???


「っあの!!!」

心の中で滝のような涙を流していると、炭治郎の声が響いた。ピリついた視線が炭治郎へと集中しているのを感じながら、私も炭治郎へと耳を傾ける。


「禰豆子は…鬼は俺の妹なんです!俺が留守の間に家族が襲われて、妹は鬼になったけど人を喰らったことはありません、今までもこれからも人を傷つけることは絶対にしません!」

「それに、もし罰されるにしてもAは関係ない!Aは優しいから俺たちの思いを尊重してくれただけであって、俺たちの事情に巻き込んでしまっただけなんです!!Aは何も悪くありません!」

『た、炭治郎…』


抑えられた手が緩む。身をよじって炭治郎の方を向くと、安心しろと言わんばかりに彼は私に微笑んだ。
ああ、炭治郎はきっと分かってるんだ。私が不安でいっぱいなのも、ここから逃げ出してしまいたいと思っているのも。

理由を知らない炭治郎はきっと疑問に思いながらも私の気持ちを慮ってくれている。
__私より、最愛の妹と自身の身が脅かされている炭治郎の方がずっと不安なはずなのに。


「下らない妄言を吐き散らすな。そも、身内なら庇って当然。それにどうせお前もこの馬鹿な女の見た目や甘言に惑わされたクチなのだろう。言うこと全てが信用出来ない、俺は信用しない」

「鬼に取り憑かれ、少女に騙され…。ああ、早くこの哀れな子供を殺して解き放ってあげよう…」

「俺は!禰豆子を人に戻すために剣士になったんです!禰豆子は鬼になった二年前から、一度も人を喰ったりしていない!Aにはその道すがら出会ったけれどAに騙されたことなんてない!Aを愚弄するな!」

「駄目だなこれは、手遅れだ。
…オイ、まずはこの女じゃなく鬼の事だ。人を喰ってないこと、これからも喰わないこと、口先だけでなくド派手に証明してみせろよ」


炭治郎は私を庇ってくれてるのに、何故私は彼のために何も出来てないんだろう。私だって、炭治郎の助けになるんだ。いつまでもうずくまってばっかり居られない!

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くまもん - 最高です。ドタイプな作品です。更新お願いします! (2月29日 15時) (レス) @page27 id: 888b8ee33d (このIDを非表示/違反報告)
おもち - 更新待ってますね!ゆっくりでいいので! (1月7日 18時) (レス) @page27 id: 4e402dc10b (このIDを非表示/違反報告)
とく(プロフ) - 続きが気になります!更新待ってます!! (7月21日 22時) (レス) id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
るる - 天才過ぎませんか????更新待ってます!!!!! (7月15日 23時) (レス) @page27 id: daa8a87cdb (このIDを非表示/違反報告)
阿部葵(プロフ) - めっちゃ面白いです!更新待ってます! (7月12日 10時) (レス) @page27 id: c05e48fdcf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:菜々 | 作成日時:2020年11月15日 22時

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